出版社内容情報
時代のうねりに翻弄される中国の庶民の姿を、ノスタルジックな筆遣いのなかに描いた、現代台湾文学の旗手による作品集。
大きな時代のうねりに翻弄される中国の庶民の姿を、温かなユーモアと、冷徹な現実の厳しさを交えながら、ノスタルジックな筆遣いのなかに描きだした、現代台湾文学のオピニオン・リーダーであり、「写実文学」「郷土文学」の旗手・尉天?による作品集。本邦初紹介。
第一章 山棗
祖母ちゃんと駱駝乗り
諸神
巨柱
卵草
尚小父さん
淑琴
秧伯母さん
南瓜婆ちゃん
菜食
鳥たちが集うところ
第二章 憂さ晴らし
関山
麗江
西安
延安
ハイラル
京城
今、彼は天の星となった
ティラカラチャーを懐かしむ
初雪
憂さを晴らす――尤弥に贈る
第三章 ?月十帖
まえがき
馬の鈴
棗と石榴
井戸のまわり
魂呼ばい
邵蓮花
血の碑
火炉の火
刺青
帰省
煙
あとがき
記憶の凧を繋いで(黄春明)
解説
【著者紹介】
作家・文芸評論家。1935年、中国江蘇?山生まれ。大陸で日中戦争・国共内戦を経験したのち、1949年、台湾に移住。台湾国立政治大学卒業後、同大学教授として教鞭を執った。在学中の1958年より、「写実文学」を提唱して、文芸誌『筆匯』、『文学季刊』、『文季』、『中国論壇』等を主宰、1950年代~80年代の台湾の文壇に新たな息吹を吹き込み、大きな影響を与えた。1970年代には「郷土文学論争」の中心人物として、台湾の現実社会からかけ離れたモダニズムで充満していた当時の台湾文壇を批判し、庶民の生活に根ざした文学の実現を目指した。編集した『?土文学討論集』(1978)には、論戦双方の文章が74篇収録され、胡秋原が序を綴り、台湾郷土文学の重要な資料となっている。1983年、『民族と郷土』で、巫永福文学賞を受賞した。評論集に、『文学覚書』(1971)、『道は一人では歩めない』(1979)、『民族と郷土』(1979)、小説集に『ファンリントンへ行った人』(1970)、随想集に『天窓集』(1976)、『諸神』(1976)、『理想の追求』(1985)、『イバラのなかの探索』(1985)、『われらの時代をふ
内容説明
大きな時代のうねりに翻弄される中国の庶民の姿を、温かなユーモアと、冷徹な現実の厳しさを交えながら、ノスタルジックな筆遣いのなかに描きだした、現代台湾文学のオピニオン・リーダーであり、「写実文学」「郷土文学」の旗手による作品集。本邦初紹介。
著者等紹介
尉天〓[イテンソウ]
作家・文芸評論家。1935年、中国江蘇省生まれ。大陸で日中戦争・国共内戦を経験したのち、1949年、台湾に移住。台湾国立政治大学卒業後、同大学教授として教鞭を執った。在学中の1958年より、「写実文学」を提唱して、文芸誌『筆匯』、『文学季刊』、『文季』、『中国論壇』等を主宰、1950年代~80年代の台湾の文壇に新たな息吹を吹き込み、大きな影響を与えた。1970年代には「郷土文学論争」の中心人物として、台湾の現実社会からかけ離れたモダニズムで充満していた当時の台湾文壇を批判し、庶民の生活に根ざした文学の実現を目指した
葉蓁蓁[ヨウシンシン]
1961年、台湾・台南市生まれ。台湾・政治大学大学院中国文学科修士課程修了。現在、台湾・南台科技大学講師。専攻、台湾文学。作家・葉笛は実父
伊藤龍平[イトウリョウヘイ]
1972年、北海道生まれ。國學院大學大学院文学研究科博士課程修了。現在、台湾・南台科技大学助理教授。専攻、伝承文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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