出版社内容情報
500点に及ぶ駅弁ラベルから浮かび上がる日本の近代。時代の世相、芸術思潮も反映した見るも愉しい貴重な歴史的資料を集大成。
日本への鉄道の導入からほどなく、すでに明治10年代には現在の駅弁に近い形態の弁当が駅頭で売られ始めた。以来、デパートで最大の動員を誇る「駅弁大会」などが開催される今日に至るまで、駅弁は日本の食文化の一端を最前線で担い続けている。
そして、その駅弁に掛けられたラベルは、様々な地方のお国柄や時代の世相、その文化的背景のあれこれ、さらには時代の芸術・デザイン思潮までをも反映しており、いつしか見るも愉しい貴重な歴史的資料となっていった。
駅弁ラベルには、近代日本の庶民の歴史がそのまま封じ込まれているのである。
本書では、通常であれば捨て去られたであろうそれらバラエティに富んだ駅弁ラベルの数々を、貴重な羽島コレクションから精選して様々なテーマ別に分類し、当時そのままのカラーで集大成する。
・はじめに――駅弁ものがたり 羽島 知之
?T.明治・大正――初期の駅弁ラベル
?U.様々な図像――デザインの百花繚乱
《名所・寺社》
《動植物》
《飛行機・船・乗り物》
《鉄道風景》
《動植物》
《モダンデザイン》
《菓子・弁当の余録》
◎コラム 食堂車と駅弁
?V.めぐる世相――ラベルに封じ込まれた近代
《広告入りラベル》
《博覧会・展覧会》
《沿線地図》
《戦争の時代》
《植民地に伸びる鉄道》
《変わり弁当》
◎章末コラム 戦時プロパガンダと駅弁
【著者紹介】
昭和10年生まれ。東洋大学卒業。東洋文化新聞研究所代表。編著書に『新聞の歴史』、『「号外」明治史』、『激動期の新聞』などがある。
内容説明
お国柄や世相から芸術・デザイン思潮をも反映した、見るも愉しい貴重な記憶遺産を集大成!始原の時代から戦中期のラベルまで、旧満洲・樺太の各駅にも至る約500点を収録。
目次
1 明治・大正―初期の駅弁ラベル
2 様々な図像―デザインの百花繚乱(名所;鉄道風景;船・飛行機・のりもの;レジャー―スポーツ;動植物;人物;レタリング伝統文様;菓子―弁当の余録)
3 めぐる世相―ラベルに封じ込まれた近代(年賀・奉祝・博覧会・記念・祭;広告入りラベル;沿線地図;戦争の時代;植民地に伸びる鉄道;変わり弁当)
著者等紹介
羽島知之[ハジマトモユキ]
1935年東京生まれ。東洋大学経済学部卒業。日本新聞資料協会常任理事、三栄広告社取締役、日本新聞教育文化財団学芸部特別専門委員、東洋大学理事などを歴任。現在、東洋文化新聞研究所代表。資料収集コンサルタント(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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