薔薇の鉄索―村上芳正画集

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  • サイズ B5判/ページ数 187p/高さ 27cm
  • 商品コード 9784336057365
  • NDC分類 726.5
  • Cコード C0071

出版社内容情報

三島由紀夫、赤江瀑、倉橋由美子ら個性的な作家たちの書籍を繊細な色彩と眩惑的な線描で飾った孤高の画家、待望の画集をついに刊行。

三島由紀夫、赤江瀑、倉橋由美子、多田智満子ら個性的な作家たちの書籍を繊細な色彩と眩惑的な線描画で飾り、沼正三『家畜人ヤプー』の耽美的挿画で衝撃を呼んだ孤高の画家。独自の芸術世界を再現する待望の画集をついに刊行。

選ばれし者にのみ――序にかえて  田中幸一

第一章「家畜人ヤプー」の世界

第二章 装幀装画の世界?T――個性派作家との競演
 三島由紀夫
 澁澤龍彦
 多田智満子
 倉橋由美子
 河野多恵子
 吉田知子
 ジャン・ジュネ
 バタイユ/バロウズ
 レチフ・ド・ラ・ブルトンヌ

第三章 装幀挿画の世界?U――ミステリと幻想文学
 連城三紀彦
 栗本薫/泡坂妻夫
 堊城白人
 日影丈吉
 山村正夫
 皆川博子
 赤江瀑
 中井英夫
 江戸川乱歩

第四章 装幀装画の世界?V――中間小説黄金期の仕事
 原田康子
 曾野綾子
 津村節子
 瀬戸内晴美
 吉行淳之介
 立原正秋
 渡辺淳一
 野呂邦暢
 野口武彦
 山田智彦
 加堂秀三
 G・A・ダリオー/田久保英夫/中野美代子/川嶋至
 村田經和/佐木隆三/津島佑子/笹沢佐保/宇野千代
 北原綴

第五章 映画・音楽、舞台
 ?T 映画ポスターの仕事
 ?U 舞台の仕事
 ?V 音楽の仕事

第六章 装幀装画の仕事?W――世界の名作
 初期童画作品「雪の女王」ほか
 「よいこの名作館 シンデレラ」
 「若草物語」/「あしながおじさん」
 「可愛いエミリー」ほか
 「ボヴァリー夫人」/「心の旅路」ほか

第七章 画家・村上芳正の誕生
 スケッチ帖より
 素描
 二科展入選作品
 挿絵画家デビュー「ジュニアそれいゆ」

解説――舞踏会の手帖  本多正一
村上芳正年譜・アルバム                 
掲載作品リスト

【著者紹介】
1922年長崎市生まれ。独学での二科展連続入選を経て、文学座の公演(三島由紀夫『十日の菊』)のポスターを手がける。以来、渡辺淳一、瀬戸内晴美(寂聴)など多くの作家の書籍をその繊細な絵筆で飾った。

内容説明

三島由紀夫、澁澤龍彦、中井英夫らの著作を飾った幻の画家、初の決定版画集刊行!

目次

第1章 「家畜人ヤプー」の世界
第2章 装幀装画の世界1―個性派作家との競演
第3章 装幀装画の世界2―ミステリと幻想文学
第4章 装幀装画の世界3―中間小説黄金期の仕事
第5章 映画・舞台・音楽
第6章 装幀装画の世界4―世界の名作
第7章 画家・村上芳正の誕生

著者等紹介

田中幸一[タナカコウイチ]
1962年生まれ。文芸評論家。村上芳正ホームページ「薔薇の鉄索」主宰

本多正一[ホンダショウイチ]
1964年生まれ。写真家、文筆家

堀江あき子[ホリエアキコ]
1965年生まれ。弥生美術館学芸員

竹上晶[タケガミアキラ]
1979年生まれ。スタジオカッツェ代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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安南

18
「忘れ去られた画家」と序文にはあるが所有していたバタイユの箱本、ジュネの文庫、ヤプー、瀬戸内晴美、赤江瀑、みな画伯の装丁画で読んでいるので、わたし個人の感触としてはいつも身近にある忘れたことのない画家。特に内容と相俟って大好きだった連城三紀彦の初期短編シリーズ、手放したことを今でも後悔している。巻末にある解題により画伯の人生を初めて知り、新たに惚れ直す。画家曰く、齢91にて残されたのは虚無感。とは…しびれる。現在弥生美術館にて展覧会開催中。ぜひ原画を観てほしい。ヴィスコンティの映画ポスター原画は必見。2013/07/26

へへろ~本舗

3
素敵な画集だった。多分最初に記憶に残ったのが赤江爆かジャン・ジュネの文庫装丁。複雑かつ繊細な線と色彩。2023/04/21

イコ

1
絵を眺めてるだけで楽しめる。家畜人ヤプー、豊饒の海、連城三紀彦のこれっぽさが凄い。蔵書整理したら出てきたので眺めてしまった。2020/08/10

ybhkr

0
すでにわたしにとっては伝説の人であった村上芳正氏がご存命であることにまじびっくり!わたしの中を通り抜けていった数々の本の装丁をしていた著者。まさかまさか!こんなにすばらしい才能があり、たくさん仕事をしているのに、アパートの管理人や都庁ビルの清掃などで晩年食いつなぐとか日本どうなってんの!!まじで!!親友の介護などしていることから独身で(おそらくいろいろあるのでしょう)アルバイトして90才にして初の画集なんて。誰もが一度は目にしているはずの絵ばかりだというのに…!!長生きしてくださってありがとうございます!2016/06/18

Genei-John

0
雪で外に出られず、本書をじっくり眺める。村上芳正さんの半生を書いた本多正一さんの解説『舞踏会の手帖』には何度読んでも涙。2014/02/08

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