演劇学へのいざない―研究の基礎

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  • サイズ A5判/ページ数 340,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784336056399
  • NDC分類 770
  • Cコード C0074

出版社内容情報

これから演劇学を学ぼうと志す人、さらには演劇学を研究対象として選択する人にとっての類を見ない入門書。

グローバルな領域で演劇研究をおこない、国際演劇学会長も務めた著者が、長年にわたる研究と教育の集大成として著した、これから演劇学を学ぼうと志す人、さらには演劇学を研究対象として選択する人にとっての、実りある学びのための、類を見ない入門書。

まえがき
プロローグ:全て演劇?
第?T部 対象と基本概念
  第一章 演劇概念
  第二章 学科の歴史について
  第三章 上演概念に関する考察
    三-一 肉体の共在
    三-二 上演の束の間性
      三-二-一 空間性
      三-二-二 身体性
      三-二-三 音響性
    三-三 意味の生成
    三-四 上演の出来事性、および観客によるその経験
第?U部 研究領域・理論・方法
  第四章 上演分析
    四-一 理論的予備考察
      四-一-一 知覚
      四-一-二 想起
      四-一-三 言語化
    四-二 分析の実践
      四-二-一 問題設定
      四-二-二 方法
      四-二-三 現象学的アプローチ
      四-二-四 記号論的アプローチ
      四-二-五 分析例
    四-三補遺 上演と戯曲
  第五章 演劇史研究
    五-一 理論的前提
      五-一-一 上演ジャンルと演劇概念
      五-一-二 歴史概念
       五-一-三 時代形成
    五-二 歴史研究の実践
      五-二-一 問題設定
      五-二-二 史料
      五-二-三 方法
  第六章 理論形成
    六-一 「理論」とは何か
      六-一-一 概念規定
      六-一-二 諸概念
      六-一-三 妥当性の要求と射程
    六-二 理論の開発
      六-二-一 既存の理論の変容
      六-二-二 理論の検証
      六-二-三 理論と実践
第?V部 拡大と相互関係
  第七章 上演における諸文化の編み合わせ
    七-一 「自己」の演劇と「他者」の演劇
    七-二 編み合わせのプロセス
      七-二-一 二〇世紀初めの数十年間における編み合わせ
      七-二-二 一九七〇年代以降の上演における諸文化の編み合わせ 
    七-三 ローカル化とグローバル化
  第八章 諸芸術の上演
    八-一 演劇とその他の芸術
      八-一-一 演劇上演の中での様々な芸術の関係
      八-一-二 関与する諸芸術の変化が引き起こした演劇の変化
    八-二 諸芸術を上演としてパフォーマンス化する
    八-三 間メディア性とハイブリッド化
  第九章 文化上演
    九-一 演劇、および他ジャンルの文化上演
    九-二 新しい作用美学、あるいは「アプライドシアター応用演劇」?
    九-三 文化上演
      九-三-一 演出と上演
      九-三-二 様々なジャンルの交錯
エピローグ:全て演劇?
原注
文献表
訳者あとがき
事項索引
作品名索引
人名索引

【著者紹介】
1943年ドイツ・ハンブルク生まれ。ベルリン自由大学およびハンブルク大学で、演劇学・スラヴ学・ドイツ学・哲学・心理学・教育学などを専攻。1996年ベルリン自由大学演劇学科主任教授。2011年同大学名誉教授。現在、同大学「パフォーマンスにおける諸文化の編み合わせ」国際研究センター代表。グローバルに客員教授および講演活動を行ない、来日も5度以上を数える。2011年ドイツ演劇協会賞「ファウスト」受賞。著書『演劇記号論』(全三巻、1983年)、『ドイツ演劇の小さな歴史』(1993年)、『自文化演劇と他文化演劇』(1999年)、『パフォーマティヴなものの美学』(2004年 邦訳:『パフォーマンスの美学』論創社、2009年)など多数。編著書『ドラマと演出』(1985年)、『演劇学の研究領域』(1994年)、『演劇アヴァンギャルド』(1995年)、『トランスフォーメーション―90年代の演劇』(1999年)、『身体化』(2001年)、『知覚とメディア性』(2001年)、『メッツラー・レキシコン演劇理論』(2005年)など多数。

内容説明

グローバルな領域で演劇研究をおこない、国際演劇学会長も務めた著者が、長年にわたる研究と教育の集大成として著した、これから演劇学を学ぼうと志す人、さらには演劇学を研究対象として選択する人にとっての、類を見ない入門書。

目次

第1部 対象と基本概念(演劇概念;学科の歴史について;上演概念に関する考察)
第2部 研究領域・理論・方法(上演分析;演劇史研究;理論形成)
第3部 拡大と相互関係(上演における諸文化の編み合わせ;諸芸術の上演;文化上演)

著者等紹介

フィッシャー=リヒテ,エリカ[フィッシャーリヒテ,エリカ] [Fischer‐Lichte,Erika]
1943年ドイツ・ハンブルク生まれ。ベルリン自由大学およびハンブルク大学で、演劇学・スラヴ学・ドイツ学・哲学・心理学・教育学などを専攻。ベルリン自由大学より博士学位取得(スラヴ学)。フランクフルト、バイロイト、マインツの各大学で教える。1996年ベルリン自由大学演劇学科主任教授。2011年同大学名誉教授。現在、同大学「パフォーマンスにおける諸文化の編み合わせ」国際研究センター代表。グローバルに客員教授および講演活動を行ない、来日も5度以上を数える

山下純照[ヤマシタヨシテル]
1959年神奈川県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程芸術学専攻演劇学研究分野単位取得退学。現在、成城大学文芸学部教授。専攻、演劇学

石田雄一[イシダユウイチ]
1964年東京都生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。文学博士(東京大学大学院人文社会系研究科)。現在、中央大学法学部教授。専攻、ドイツ演劇・ドイツ文学

高橋慎也[タカハシシンヤ]
1954年山形県生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。現在、中央大学文学部教授。専攻、ドイツ演劇・ドイツ文学

新沼智之[ニイヌマトモユキ]
1978年東京都生まれ。明治大学大学院博士後期課程単位取得退学。現在、明治大学(文学部演劇学専攻)ほか非常勤講師。専攻、演劇学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

阿部

1
名著だと思った。 演劇学の対象を「上演」であるとし、上演を構成する要素を一つずつ定義づける。 自己創出的フィードバックループや意味の創出、現象的肉体や記号的身体など、概念が芸術演劇を理解するためだけでなく、演劇学の対象は何なのか?どこまでなのか?を考える補助線としても有効。 知識ではなくその手前の枠組みや手つきを提案する、貴重な一冊だと思う。2018/09/04

ぴゃーぽむ

1
演劇について学ぶと言ったときの、「演劇」ってじゃあなんのこと!?という問いをひたすら読者に訴えかけてくる本。 カフェで喧嘩しているカップルがいて、それを覗いているカフェの別の客がいる。それだけでは演劇にはならないが、カップルが特定の客に観られていることに気づき、それでもなお変わらず喧嘩を続けたとき、演劇が始まる、という一つの回答が面白かった。 とはいえ、客がいないと演劇は始まらない、という答えに収束する訳でもなく、すべてのひとに答えは開かれた状態で終わっている。この読書体験にをも、演劇性を感じてしまった。2015/01/01

0
2周目へ flポイント整理と 発展させるとこ2024/06/06

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