夜毎に石の橋の下で

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夜毎に石の橋の下で

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  • サイズ B6判/ページ数 302p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336055170
  • NDC分類 943
  • Cコード C0097

出版社内容情報

皇帝ルドルフ2世、豪商とその美しい妻、高徳のラビらが織りなす不思議な愛と運命の物語。史実と虚構、夢と現実が交錯する傑作小説。

1589年秋、プラハのユダヤ人街を恐るべき疫病が襲った。
墓場に現れた子供の霊は、この病は姦通の罪への神の怒りだと告げる。
これを聞いた高徳のラビは女たちを集め、罪を犯した者は懺悔せよと迫ったが、
名乗り出る者はなかった……。
神聖ローマ帝国の帝都プラハを舞台に、皇帝ルドルフ2世、ユダヤ人の豪商とその美しい妻、
宮廷貴族、武将、死刑囚、錬金術師、盗賊団、道化、画家らが織りなす不思議な愛と運命の物語。
夢と現実が交錯する連作短篇集にして幻想歴史小説の傑作。

ユダヤ人街のペスト禍
皇帝の食卓
犬の会話
サラバンド
地獄から来たインドジフ
横取りされたターレル銀貨
夜毎に石の橋の下で
ヴァレンシュタインの星
画家ブラバンツィオ
忘れられた錬金術師
火酒の壺
皇帝の忠臣たち
消えゆくともし火
天使アサエル
エピローグ
 *
そのうえなぜ愛などに――解説に代えて  垂野創一郎

【著者紹介】
1882-1957。プラハ生まれのユダヤ系作家。

内容説明

ルドルフ二世の魔術都市プラハを舞台に、皇帝、ユダヤ人の豪商とその美しい妻らが繰り広げる数奇な物語。夢と現実が交錯する幻想歴史小説の傑作。

著者等紹介

ペルッツ,レオ[ペルッツ,レオ][Perutz,Leo]
1882‐1957。プラハ生まれのユダヤ系作家。18歳でウィーンに移住。幻想的な歴史小説や冒険小説で全欧的な人気を博した。ナチス・ドイツがオーストリアを併合するとパレスティナへ亡命。近年、世界的な再評価が進んでいる

垂野創一郎[タルノソウイチロウ]
1958年、香川県生まれ。東京大学理学部数学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

けろりん

63
【第197回海外作品読書会】ヴルタヴァ川の畔、石橋の暗がりと宵闇、せせらぎの音に抱かれ、紅薔薇とローズマリーは寄り添う。夜毎の逢瀬、神に背く秘術の蜜…。ボヘミアの王にして神聖ローマ帝国皇帝、二つの冠を戴きながら、廷臣たちの給与は愚か、身の回りの品々の支払いにすら事欠く困窮の王ルドルフ二世と、古着のポケット漁りから身を起こし、その手を経る物悉く黄金に変えると称されるユダヤ人モルデカイ・マイスルを軸に、伝説と謎、象徴に彩られた15篇が、古のプラハを物語る。史実と奇想を絢爛と融合させた作者の錬金術的手腕に感服。2022/01/29

星落秋風五丈原

59
時系列に沿った構成にしたら「ああいうことがあったからこうなった」と、読者は原因の次に結果を読む。しかしこの構成であれば我々は原因より先に結果を読む。すると一度読んだはずの物語が原因を知ったことで別の貌を帯びる。冒頭の、ただ同じ夜に起こっただけの関連なく思われる3つのエピソードも、全てを読み終えた時全体像が見える。最後に「わたし=ペルッツ」の視点をもってくることで、ナチスドイツのためにヨーロッパを離れた彼の少年時代への回帰にもなっており、晩年の作であることを思えば、彼の故郷への思いがじわじわと伝わってくる。2015/10/20

財布にジャック

58
プラハが舞台だし、ルドルフ2世が登場しているので歴史物と認識して読み始めたら、ちょっと違ってました。美術品の収集、錬金術、天文学などに興味を示した皇帝なので、そういう要素が前面に出ている幻想的なお話ばかりで、不思議な読後感です。しょっぱなから亡霊だの魔術だのと不穏なワードが並んでいたので、もしかしたら怖いのかと心配でしたが、怖くはないのでスラスラと読めました。カレル橋が石の橋と呼ばれていた時代にタイムスリップさせて貰えて、中世の雰囲気にどっぷりと浸れました。2013/06/20

HANA

39
ルドルフ二世統治下を舞台とした群像劇。ユダヤ人街を襲った疫病と薔薇とローズマリーの逢瀬という謎めいた短編で幕を開けるが、その後も皇帝と食卓を共にしない貴族の話や犬と会話する死刑囚の話等同様の話が続いていく。どの話も少しのおかしさと一抹の悲しみを含んでいて、読みながらこの遠い世界に奇妙な懐かしさを感じた。読み進めると独立した短編に見えた作品群が一つのつながりを持っていることに気付かされ、最後の数篇で全てのつながりが見えてくる仕掛けに。そして無常観溢れるエピローグで締めくくられる。いや面白かった。2012/08/27

zirou1984

34
またしてもチェコ文学に外れなし。16世紀から17世紀にかけての神聖ローマ帝国の首都プラハを舞台に描かれる連作短編の形式を持つ本作は、マニエリスムの時代を再現する精緻な時代考証に中世特有の神秘性を付与した、魅力的な幻想文学であった。最初こそ取っつきにくさを感じたが、表題作を過ぎる頃以降は点が次々と線になり、読み終えた後に最初の作品を読み直すと、本作の完成に27年もの年月を要したとは思えないほどの一貫性に驚かさせられる。中世と近代のチェコの歴史が持つ悲しみの二重性が、愛に煩わされる人々に重ね合わされていく。2017/12/19

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