ボウエン幻想短篇集

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  • サイズ B6判/ページ数 322p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336055125
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

20世紀最高の女性作家エリザベス・ボウエンの作品の中から、選りすぐりの幻想譚17篇と、幻想文学論を含むエッセイ4篇を収録。

20世紀最高の女性作家エリザベス・ボウエンの作品の中から、選りすぐりの幻想譚17篇に加え、幻想文学論、短篇小説論などを含むエッセイ4篇を収録。

ラッパ水仙
第三者の影
死者のための祈り
人の悪事をなすや

奥の客間
よりどころ
林檎の木
十六番
森の中で
あの薔薇を見てよ
五月はピンクのサンザシ
恋人は悪魔
緑のヒイラギ
幻のコー
陽気なお化け
闇の中の一日

短篇集『恋人は悪魔、その他』序文
短篇集『セカンド・ゴースト・ブック』序文
『エリザベス・ボウエン短篇集』序文
短篇集『闇の中の一日、その他』序文

訳者あとがきにかえて

【著者紹介】
17世紀以来のアングロ・アイリッシュ地主階級ボウエン一族の末裔として、1899年にアイルランドのダブリンで生まれ、その後まもなくイギリスへ渡る。ヴァージニア・ウルフ、グレアム・グリーン等と親交をもち、文芸評論をはじめ、旅行記、児童書、評論等も手掛け、73年の生涯で長篇小説10篇と約90の短篇小説を書いた。最後の長篇『エヴァ・トラウト』は1970年のブッカー賞候補となる。邦訳の長篇に、『日ざかり』(吉田健一訳)、『パリの家』(阿部知二・良雄訳)などがある。 1973年死去。

内容説明

20世紀イギリスを代表する女性作家エリザベス・ボウエンの作品の中から、選りすぐりの幻想譚17篇と、幻想文学論を含むエッセイ4篇を収録した珠玉の作品集。

著者等紹介

ボウエン,エリザベス[ボウエン,エリザベス][Bowen,Elizabeth]
17世紀以来のアングロ・アイリッシュ地主階級ボウエン一族の末裔として、1899年にアイルランドのダブリンで生まれ、その後まもなくイギリスへ渡る。文芸評論をはじめ、旅行記、児童書、評論等も手掛け、73年の生涯で長篇小説10篇と約90の短篇小説を書いた。最後の長篇『エヴァ・トラウト』は1970年のブッカー賞候補となる。1973年死去

太田良子[オオタリョウコ]
東京都生まれ。東洋英和女学院大学名誉教授。英米文学翻訳家。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

50
幻想小説というわけで大好物なはずだったのだが、どうも内容に没頭することが出来なかった。一つは小説内の幻想が幽き過ぎて心理小説みたいになっている事、もう一つは訳が好みに合わなかったせいかな。例えば本書に収録されている「陽気なお化け」は過日読んだ『怪奇小説日和』にも収録されているのだが、語り手の性別やラストまで変わっており、これほどの違いが出るものかと少々理解に苦しむほど。幻想に重きを置くか、心理に重きを置くかの違いかなあ。個人的には陰々滅々たる内容とラストの救いの無さという点で、怪奇重視の方が好きなのだが。2014/02/22

藤月はな(灯れ松明の火)

39
鶴舞の図書館で借りたくとも借りられず、歯噛みしていた時に大学の図書館に入ったので迷わず、借りました。多くの作品が既読済み。幻視による居る筈のない「何か」の仕業か、人間の優越感や罪悪感や常識に引っ掛かっている狂気の片鱗か。「幻のコー」はどこか懐かしい感じのする幻想特に「五月はピンクのサンザシ」は語り部達の噛み合っているようで噛み合っていない会話に首を捻りながら読み、複数に導き出せた予想に慄然としました。そして「よりどころ」はウェイクフィールドのゴーストハウスシリーズみたいで始終、ぞっとせずにはいられません。2013/05/23

kaoriction@本読み&感想リハビリ中

27
延長に延長を重ね、いよいよ返却しなければならない。後ろ髪を引かれつつ、まずはお目あてだった『あの薔薇を見てよ』だけは 読んでから返そうと本を開く。あぁ、やっぱり好きな雰囲気だ。デュ・モーリアにも似て。さっと読むのがもったいなくて…渋々先を急ぐ。『ラッパ水仙』と『林檎の木』も読みボウエンとイギリス的な世界観にしばし没頭。映像的。視覚に訴えるというか。五感に訴えるというか。得体の知れない怖さと少女たちの無邪気さと残虐さと。もっと読んでいたかったが仕方ない。一旦返却して、またしばらくの後、 この世界に浸ろう。2019/02/22

kaoriction@本読み&感想リハビリ中

18
【再読】突如としてエリザベス・ボウエンを読みたい衝動に駆られ、意の向くまま図書館へ行き借りてきた。開いた瞬間に入り込むこの空気感、世界観。漂い、じわじわと侵食してくる得体の知れぬダークな何かと古き良きイギリスのカントリーサイドな風景。ゆっくり、噛み締めるように刻み込むように読む。前回読めなかった『恋人は悪魔』は短編映画を観るかの如くの描写と心理戦が絶品だった。ラストに思わず「怖い」と漏れた。『幻のコー』も戦時下の恋人たちの傲慢、幻想が良き。そして、やはり『あの薔薇を見てよ』が好き。今回もボウエンに酔った。2023/04/29

椿子

10
面白かった!やっぱりボウエン好きだわー。なんかちょっと変則的なアプローチがとても良い。前にミネルヴァ書房版で読んだ短編なんかもまた読むことが出来たので、より理解できたのも良かった。他の本もどんどん翻訳されてほしい。出来たら「日ざかり」が読みたいので復刊されないだろうかと思っているところ。2013/11/11

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