出版社内容情報
探偵小説後進国アメリカに突如登場し、一躍時代の寵児となった作家ヴァン・ダイン。その正体は評論家ウィラード・ハンティントン・ライトであった。彼の虚実を冷静に検証、実像を明らかにした傑作評伝。
【著者紹介】
アメリカの美術・文芸評論家。『ジョン・スローン――絵画と反逆者』 (1996) はピュリッツァー賞候補となった。他にゲイの文化や歴史に関する著作等がある。
内容説明
1920~30年代、『グリーン家殺人事件』『僧正殺人事件』他の名探偵ファイロ・ヴァンス・シリーズで一世を風靡した探偵作家「S.S.ヴァン・ダイン」は、文芸編集者・美術評論家ウィラード・ハンティントン・ライトが苦境時代に打って出た最後の賭けだった。アメリカ文学の向上に情熱を燃やし、モダニズム美術の紹介に奔走した青年時代から、幾度の挫折の後、別名で挑んだ探偵小説創作で絶大な成功をおさめながら、浪費癖と人気急落で不本意な仕事を強いられた晩年まで、大戦間のアメリカ探偵小説界に強烈な輝きを放ち、消えていった巨星ヴァン・ダインの生涯を丹念な調査によって初めて明らかにした傑作伝記。MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞受賞作。
目次
“スマート・セット”とともに
セアの逆襲
生い立ち
メンケン一派
シンクロミズムの誕生
近代美術のための戦い
文学者として
批評家とスパイ
後退
影の中で
S・S・ヴァン・ダイン
新しい生活
過去との訣別
ケンネル、ドラゴン、カジノ
晩年
整然とした最期
著者等紹介
ラフリー,ジョン[ラフリー,ジョン][Loughery,John]
『別名S・S・ヴァン・ダイン―ファイロ・ヴァンスを創造した男』で、MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞を受賞
清野泉[セイヤイズミ]
筑波大学第一学群社会学類卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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