欲望の裏通り―カイロ三部作〈2〉

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欲望の裏通り―カイロ三部作〈2〉

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  • サイズ A5判/ページ数 477p/高さ 23cm
  • 商品コード 9784336053787
  • NDC分類 929.763
  • Cコード C0097

出版社内容情報

アラブ圏初のノーベル文学賞作家マフフーズの代表作『カイロ三部作』初完訳版の第2部。
一家3代にわたる壮大な大河小説。舞台は1924年から27年まで。エジプトは1922年に条件付きで独立。24年の選挙で愛国的なワフド党が大勝し、指導者ザグルールが首相になる。しかしスーダンの統治問題などで英国との関係が緊張、その圧力でザグルールは失脚。
アフマドは初老となり、若いザンヌーバを愛人として囲う。男盛りのヤーシーンは、弟ファフミーの恋人であったマルヤムと再婚したものの、ザンヌーバとの浮気が原因で離婚。のちにザンヌーバを妻に迎える。三男カマールは理想を追う青年に成長。親友の姉アーイダにプラトニックな熱愛を捧げる。彼女はカマールの友人と結婚。失意のカマールは小学校の教師となり、酒と女にふける。
ザグルールの訃報の夜、アフマド家の次女アーイシャの夫と息子二人がチフスで亡くなる。ザンヌーバがヤーシーンとの子をひっそりと出産しようとしている。

【著者紹介】
(1911年12月11日―2006年8月30日)エジプトの文豪、1988年にアラブ人の作家として、初めてノーベル文学賞の栄冠に輝く。カイロ大学哲学科に入学、卒業後官吏と作家の二足の草鞋を履いたが、定年後文学活動に専念し、94歳の高齢で世を去るまで、35冊の長編、19冊の短編集などを発表。その中で特に彼の文名を高めたのが、56、57年に発表された大河小説『カイロ三部作』で、一連の社会的リアリズム小説を完成させた大作。他に、人間と宗教の関係を取り上げた『わが町内の子供たち』、宗教と悪徳の問題に焦点を置いた『選民の詩』が力作で、ともに寓意的、象徴的筆致で書かれている。これらに加え、マフフーズは多くの野心作を次々と発表し、多岐にわたる傾向、スタイル、更に技法を大胆に発展させた。晩年になってからも 創造力は旺盛で、アラビアン・ナイトの後日談の形を取った『千夜の夜々(邦訳名シェヘラザードの憂愁)』が82年に刊行。彼は開明的作家で、西洋哲学を研究し、欧米文学を読み、社会主義にも共感を示したが、イスラム過激派の分子により、94年襲撃されて負傷。短編の分野でも斬新で夢想的な掌編を次々と発表した。

内容説明

舞台は1924年から27年まで。エジプトは1922年に条件付きで独立。24年の選挙で愛国的なワフド党が大勝し、指導者ザグルールが首相になる。しかしスーダンの統治問題などで英国との関係が緊張、その圧力でザグルールは失脚。アフマドは初老となり、若いザンヌーバを愛人として囲う。男盛りのヤーシーンは、弟ファフミーの恋人であったマルヤムと再婚したものの、ザンヌーバとの浮気が原因で離婚。のちにザンヌーバを妻に迎える。三男カマールは理想を追う青年に成長。親友の姉アーイダにプラトニックな熱愛を捧げる。彼女はカマールの友人と結婚。失意のカマールは小学校の教師となり、酒と女にふける。ザグルールの訃報の夜、アフマド家の次女アーイシャの夫と息子二人がチフスで亡くなる。ザンヌーバがヤーシーンとの子をひっそりと出産しようとしている。

著者等紹介

マフフーズ,ナギーブ[マフフーズ,ナギーブ]
1911‐2006。1911年下級官吏の末子として、エジプトの首都カイロに生まれる。カイロ大学哲学科を卒業後、創作活動に従事し、三五冊の長編、一七冊の短編集、二冊の掌編集を発表。アラブ社会の代表的作家として、1988年にノーベル文学賞に輝く

塙治夫[ハナワハルオ]
翻訳家。1953年外務省による戦後最初のアラビア語研修生としてカイロに学ぶ。アラビア語の習得が進むとともにマフフーズの文学に傾倒。アラブ七ヵ国に勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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syaori

10
第2部です。1部終了時点から5年が経っています。この巻では題名のとおり、アフマド旦那の新しい愛人、長男ヤーシーンの再婚と離婚、そして再再婚、末っ子カマールの恋などが描かれます。カマールは大学に入り、ヨーロッパ風の新しい習慣を持つ家の子弟とも友情を結んだりして、これまでアフマド旦那の家の周辺に限られていた物語の世界が広がってきました。張り出し窓のある家が並ぶ古い界隈、古い習慣に縛られながらも新しい知識を得て、新しい生き方を模索するカマールの姿は、きっと作者の姿にも重なるのだろうと感じました。2016/02/11

てれまこし

8
三部作第一巻をだいぶん前に読んだんだが、家では信仰に厚い厳格な家父長、外では磊落で放蕩な友人というアフマド旦那の人物像が印象に残ってた。二重人格なんだが彼においてはそれが矛盾として自覚されない。第二巻では、老いによって旦那が神通力の衰えを感じるようになる。旦那が抑圧した願望は母の信仰心となり、それが子どもたちを感化してナイーヴな理想主義に走らせていたが、年長者に対する年少者の尊敬の衰えによりこれが綻び始める。植民地的状況下における近代化や民主革命による神や王といった家父長的象徴の権威失墜がその背景にある。2024/02/05

Christena

7
カイロ三部作の二作目。アフマド旦那の子供たちが成長し、恋愛したり結婚したり進路に悩んだり嫁姑のバトルを繰り広げたり盛りだくさんの内容。国や時代は違っても、人間の営みには共通点が多いことに驚かされる。一作目と同様に、そういう日々を綴った物語。台詞のまわりくどさや、ことあるごとに差し挟まれるアッラーへの賛美に慣れれば、カイロの街角に迷い込んだ気分になれて愉しい。2016/03/16

芋煮うどん

3
大河三部作は第一部の面白さが圧倒的、の例には漏れぬが、父が愛人を息子にとられるなど、興味はつきない。源氏でいえば柏木がヤーシーン?2017/10/04

Э0!P!

2
二段組の本は苦手。家族ものと言うと百年の孤独とかフォークナーを思い出すわけだがそれらよりもはるかにうじうじとした懊悩の告白が500ページ近く続く。事件はこれでもかというほどドロドロとしていて題名に恥じない内容。一巻では気がつかなかったが奇形の要素がここに来て真価を現しだす。一巻で感じた落胆がいとも簡単に覆されてしまった。2013/11/23

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