現代文 トルストイの日露戦争論

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  • サイズ B6判/ページ数 187p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784336053404
  • NDC分類 210.67
  • Cコード C0098

内容説明

現代文で読む!日露戦争を痛罵!世界に影響を与えた非戦論。

目次

知識人の欺きと誘導
迷える偶像、ロシア皇帝
戦争継続の是非
共同事業
断崖の縁に近づきつつあり
戦争回避の道程
人間向上と宗教の必要性
自分が望むこと、他人への施し
神が定めし目的と自らの生涯
良心と宗教
救済の真実
我が火を地に投げ入れん

著者等紹介

トルストイ,レフ・ニコラエヴィチ[トルストイ,レフニコラエヴィチ][Tolstoy,Lev Nikolaevich]
1828‐1910。ロシアを代表する不世出の小説家、思想家。代表作に「戦争と平和」、「復活」など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Tai

21
偽りの信仰と刑罰の恐れにより正しく清く有益で勤勉な家庭生活から引き離された兵士は、残酷で無情な殺人機械に乗せられ、死によっても、何ら利益を上げることなく、海に沈んでいく/全ての争いを超越した宇宙、私は宇宙全体の調和を形作っている一分子。大きな調和と自分との関係を考えるのが宗教/ヨーロッパの欠点だけを真似ている日本は大きく変化する時がくる。彼らも世界一般の理法に従い、自分たちを発達、完成させる他はない/人間は毎日少しずつ束縛を解きながら進んでいく。人類が全て自由の身となる日が来るのは、全く疑いがありません。2022/03/19

きゃれら

17
そう言えばロシアと我が国は戦争したことあったなと思っていたら、SNSで見つけ図書館にあったので借りてきた。トルストイが日露戦争の最中に発表した反戦論。解決策が宗教の再建となっており、ひたすら神を頼っているのでその点は正直失望したけれど、本編後についている日欧の新聞の論評が極めて興味深かった。わざと誤読して非難しているのだが、全然的を射てなくてびっくりする。最後の石川啄木の論評がその辺りを的確に皮肉っているように見えた。今の戦争についての論評も後世頓珍漢に見えるのだろうか。2022/04/17

壱萬参仟縁

7
1904年。トルストイと日本との関係では徳富蘇峰を思い出す。彼が77歳のときの作品(133頁)。没後100年のときTVでやっていたような気がする。人間の理性は無力(31頁)。だから戦争を絶てない。自分が何者で、自分の目的が何なのか、行為は有益か、合法か、道理に適うか(56頁)。「昏迷する日本人は、その勝利を得た結果、殺人に対して一層熱狂しつつあり、天皇も軍隊を賞賛し、多くの将官は殺人を学ぶことによって高尚な知識教育を得たように思い、盛んに武勇を鼓舞する」(111頁)。酷い時代。人を活かす営為に変えないと。2013/03/05

刳森伸一

4
トルストイ自身が認めているように、今日明日にでもなし得るような平和論じゃなくて、もっと長いスパンで見たときの人類の方向性を示す論文だと思う。宗教的ではあるが、それを除いても残る本質的な部分は正しいと思う。2013/01/15

ひで

3
トルストイが77歳時に投稿した論文だそうです。巻末のフランス人とイギリス人の論評が対照的で、当時の列強国の関係性が反映していて、面白く感じました。2020/10/10

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