未来の文学
古代の遺物

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 297p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336053213
  • NDC分類 933
  • Cコード C0397

出版社内容情報

瑞々しいボーイ・ミーツ・ガールものから詩情あふれるSF作品まで、巨匠クロウリーの華麗な語りが堪能できる全12篇収録。

あの夏、アメリカの田舎町で開催された〈シェイクスピア・フェスティバル〉でぼくたちは出会った。円形劇場と図書館で彼女と過ごした永遠の夏の日々、そこに思いがけない事態が訪れる……ノスタルジックな珠玉中篇「シェイクスピアのヒロインの少女時代」のほか、ヴィクトリア朝旅行記のパロディの表題作、詩情あふれるSFの傑作「雪」、怪鳥と男の奇妙な道行きを描くファンタジー「異族婚」、バイロン卿と牧神パンの哀切に満ちた出会いを綴る「メソロンギ1824年」など、本邦初訳7篇を含むヴァラエティにとんだ全12篇を収録(日本オリジナル編集)。『エンジン・サマー』『リトル、ビッグ』などSF、ファンタジー、幻想文学といったジャンルを超えて活躍するジョン・クロウリーの華麗な語りが堪能できる傑作選!

古代の遺物(柴田元幸訳) 
彼女が死者に贈るもの(畔柳和代訳)
訪ねてきた理由(畔柳和代訳)
みどりの子(畔柳和代訳)
雪(畔柳和代訳)
ミソロンギ1824年(浅倉久志訳)
異族婚(浅倉久志訳)
道に迷って、棄てられて(畔柳和代訳)
消えた(大森望訳)
一人の母がすわって歌う(畔柳和代訳)
客体と主体の戦争(畔柳和代訳)
シェイクスピアのヒロインたちの少女時代(畔柳和代訳)

解説 大森望

【著者紹介】
1942年、アメリカ・メイン州に生まれる。ニューヨークでテレビ・映画関係の仕事に携わった後、小説家を志す。75年長編第一作「ディープ」を発表、一躍脚光を浴びる。以後、マサチューセッツの田舎町を転々としながら、「エンジン・サマー」(79)「リトル、ビッグ」(81)「愛と眠り」(94)など、次々と傑作長編小説を書き継ぐ。ヴォネガット、ブラッドベリの流れを汲む、SF/ファンタジー界の異才作家

内容説明

現代アメリカ文学を代表するファンタジストにして幻想文学のグランドマスター、ジョン・クロウリーの華麗な語りと静謐な物語世界が堪能できる傑作選。瑞々しいボーイ・ミーツ・ガールものから、異色の怪異譚、詩情あふれるSF作品まで、ヴァラエティに富んだ全12篇収録。

著者等紹介

クロウリー,ジョン[クロウリー,ジョン] [Crowley,John]
1942年アメリカ・メイン州生まれ。インディアナ大学卒業後、写真家、コマーシャル・アーティスト、フリーライターを経て75年に長篇The Deepでデビュー。SFに文学的試みを持ち込んだオールディス、ディッシュ、ル・グィンなどの影響を受けた野心的作風が注目を浴びる。81年『リトル、ビッグ』で世界幻想文学大賞を受賞。90年「時の偉業」で世界幻想文学大賞ノヴェラ部門、97年「消えた」でローカス賞ショート・ストーリー部門を受賞。06年には世界幻想文学大賞功労賞を受賞した

浅倉久志[アサクラヒサシ]
1930年生まれ。英米文学翻訳家。2010年逝去

大森望[オオモリノゾミ]
1961年生まれ。翻訳家・書評家

畔柳和代[クロヤナギカズヨ]
1967年生まれ。東京医科歯科大学教養部教授。翻訳家

柴田元幸[シバタモトユキ]
1954年生まれ。翻訳家、「MONKEY」編集長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

marco

35
ジョン・クロウリーの作品をはじめてまともにまとめて読んだ。訳書ではあるが、その文章力、収められた12篇のそれぞれの短篇の創造力の豊かさに圧倒された。クロウリーはSFに文学的な試みを持ち込んだ作家、とのことだが、その挑戦は紛れもなく成功している。2014/05/24

かわうそ

23
SF的な設定もありつつ全体的な印象としてはジャンル越境型の作品集。地味なんだけど展開は予想しがたく読みが浅いと置いていかれる奥深さがあった。「彼女が死者に贈るもの」「消えた」「シェイクスピアのヒロインたちの少女時代」がお気に入り。2014/05/16

maja

17
発表年代順に収められたクロウリーの短編12篇集。さまざまな趣で、なかでも喪失感が流れ込んでくるような「雪」に胸を衝かれる。「彼女が死者に贈るもの」「異族婚」「一人の母がすわって歌う」等がお気に入り。「シェイクスピアのヒロインたちの少女時代」もよかった。2022/03/24

小太郎

14
「エンジンサマー」で好きになったジョン・クロウリーの短編集。12編どれもがいかにもクロウリーらしい世界観に満ちた作品でした。2019/03/04

pyoko45

13
上質だが硬質な短篇集。『リトル、ビッグ』もそうだったけれど、多くの話は底にある仕掛けというか前提が明示されず五里霧中のなかで進んでいく。しかも、読み解く手掛かりがさりげなく玄妙に提示されるものだから、うっかりしていると脈絡のわからないまま終わってしまったり、最後のほうで「あ、そういうこと?」となることすらあり、慌てて読み返すこともしばしば。それでも続けて読みたくなるのは、この形容し難い唯一無二の読後感とか余韻を得たいがためなのだろうと思う。また時間をかけてしっとりと読みたい。2014/06/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8025953
  • ご注意事項

最近チェックした商品