BDコレクション
アランの戦争―アラン・イングラム・コープの回想録

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  • サイズ B5判/ページ数 311p/高さ 24cm
  • 商品コード 9784336052940
  • NDC分類 726.1
  • Cコード C0997

出版社内容情報

ある日、ギベールはひとりのアメリカ人、アラン・イングラム・コープと出会い、親交が始まる。アランの戦争体験を聞いたギベールはBDにすることを申し出る。ギベール30歳、アラン69歳のときだった。生涯を大きく決定した戦争体験という青春の日々――訓練で出会った戦友たち、フランス・ドイツ・チェコへの行軍で知り合った人びととの交友――を振り返るアランの人生が、淡々と、ユーモラスに彩られていく。管制された筆致で、戦争のなかの日常に記憶がアランの声とともに再生し、見事に結晶化された、戦争バンドデシネ作品の傑作。


【著者紹介】
1964年、フランス・パリ生まれ。国立高等装飾美術学校に短期間通ったのち、6年をかけて、ナチス台頭を描いた野心作『Brune』を92年に発表。94年には、ヴォージュにて新進気鋭のラソシアシオン系BD作家たちと共同アトリエを持つ。ラソシアシオン社の雑誌『Lapin』に本作『アランの戦争――アラン・イングラム・コープの回想録』をはじめ、多くの作品を発表。日本での『モーニング』誌に作品を掲載。2003年には写真家のディディエ・ルフェーヴルと組み、BDと写真を組み合わせた作品『Le Photographe』でアフガニスタンの情景を再現した。

内容説明

ある日、ギベールはひとりのアメリカ人、アラン・イングラム・コープと出会い、親交が始まる。アランの戦争体験を聞いたギベールはBDにすることを申し出る。ギベール30歳、アラン69歳のときだった。生涯を大きく決定した戦争体験という青春の日々―訓練で出会った戦友たち、フランス・ドイツ・チェコへの行軍で知り合った人びととの交友―を振り返るアランの人生が、淡々と、ユーモラスに彩られていく。節制された筆致で、戦争のなかの日常の記憶がアランの声とともに再生し、見事に結晶化された、戦争バンドデシネ作品の傑作。

著者等紹介

ギベール,エマニュエル[ギベール,エマニュエル][Guibert,Emmanuel]
1964年、フランス・パリ生まれ。ENSAD(国立高等装飾美術学校)に短期間通ったのち、6年をかけて、ナチス台頭を描いた野心作『ブリュンヌBrune』を92年に発表。94年には、パリのヴォージュ広場にて新進気鋭のラソシアシオン系BD作家たちと共同アトリエを持つ。ラソシアシオン社の雑誌『ラパンLapin』に多くの作品を発表。日本でも『モーニング』誌に作品を掲載。2003年には写真家のディディエ・ルフェーヴルと組み、BDと写真を組み合わせた作品でアフガニスタンの情景を再現した

野田謙介[ノダケンスケ]
1977年神戸生まれ。マンガ研究家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りー

26
戦争の肯定をする気は無いけれど、戦争が悲惨な事ばかりもたらしたとは限らない。それはもちろん経済的・文化的な価値なんかではなく、戦争が無ければ生まれ得なかった人と人との繋がり、訪れる事の無かったはずの場所、過ごす事の無かったはずの時間、そういうものたち。戦争に限った話じゃないけれど、その体験無くしては得られないものもあるのだ。このアランの戦争はまさしくそういった戦争の中でも得られた小さなもの達を描いた作品であって、わかりやすい戦争ドラマなんかではない。心の中にそっと明かりを灯す様な、ささやかな贈り物だ。2014/04/09

yuzuriha satoshi

24
単なる戦争体験記ではない アランという人間の人生を共有する旅 老いて後 自分を全否定して生きなおす力とそれを支える人間関係を築いてくることができただろうか この本は哲学書に思える  上半期文句なしのベストワン2014/05/15

kochi

15
カリフォルニアに住むアランは太平洋戦争が始まり、18歳で徴兵されヨーロッパ戦線へ。諸々のタイミングからか、特に大きな戦闘は経験せず、本当のところは不明だが、戦友の誰もが戦死していない。どちらかと言うと、戦後軍属として欧州で働き、帰国後も母国での生活に馴染めずに、再び欧州に戻ると言う、ボヘミアン的な人生が意外な大物との交流を交えて淡々と語られる。誰とでも仲良くなれる性格がうらやましい。フランスの漫画(バンド・デシネ)は初めてで、作者の特徴か主人公がどの顔なのかが、最後までわからなかったが問題なしf^^;2021/05/01

印度 洋一郎

5
フランス人の著者が、知り合ったフランス在住のアメリカ人から聞き取ったオーラル・ヒストリーをコミック化。第二次世界大戦の時代、アメリカの若者が徴兵され、軍隊の訓練を受け、大戦末期のヨーロッパ各地を転戦する様子が描かれているが、題名に相違して戦闘シーンはほとんどない。拍子抜けするほど呑気な日々、不意にやってくる命の危険(何故か戦闘とは関係無い)、共に戦場で過ごす戦友達やドイツで出会う人々等、無名の一兵士ながらもアランの人生は驚きに満ちている。アランの洞察力と、確かな画力に支えられた著者の構成力の賜物だろう。2012/08/25

おーしつ

5
フリースタイル「このマンガを読め!」のランキングで6位に入ってたのをキッカケに読みました。マンガ(BD)でしか表現し得ない濃密な作品。読む前に思っていたような「戦争」作品ではないものの、 頭も良く、勇気と冷静さを持ち、芸術にも造詣が深く、人生を楽しむ術を集中にしているように見える主人公アラン(その恐るべき記憶力よ)に、「私が生きていたのは私自身の人生ではなく、他人がのぞむ私の人生だった。」と思わせた 原因にはやはり戦争があるのだろう。続刊の幼少期の話も楽しみ。 2012/02/11

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