出版社内容情報
紀元7世紀以前のアラビアの宗教状況は従来ほとんど知られていない。碑文に籠められた暗号を解き放ち、新たな世界に読者を誘う。
イスラームの登場した紀元7世紀以前のアラビア半島の宗教状況は従来ほとんど知られていない。
碑文に籠められた暗号を解き放ち、イスラームがどれほど人類救済の教えとして広まったのかについての認識を新たにするものである。
本書はわが国で初めて本格的にこのテーマに取り組んでいる。「ジャーヒリーヤ時代」の実像とは?考古資料・碑文史料から古代アラビアの精神世界にアプローチする。
イスラーム叢書遂に完結!
総編集者のことば(水谷 周)/
青銅器時代までの宗教遺物/
古代南アラビアの宗教(神々、統治者の宗教的権限、神殿、奉献碑文と奉納物、墓と葬制、日常生活における宗教的禁忌)/
古代北アラビア(ナバテア等)の宗教/
古代アラビアの一神教(ユダヤ教・キリスト教)/
古代文化とイスラーム/あとがきにかえて
【著者紹介】
1948年京都生まれ。京都大学文学部卒業。カイロ大学、ロンドン大学を経て、歴史学博士(米国ユタ大学)。現在、フリーでアラブ・イスラームを研究し、イスラームを日本になじみやすい形で紹介することを目指す。著書は『アラビア語の歴史』(国書刊行会、2010年)、『イスラーム信仰とアッラー』(知泉書館、2010年)、『アフマド・アミーン自伝(解説・訳注)』(第三書館、1990年)、『日本の宗教―過去から未来へ』(アラビア語、ダール・アルクトブ・アルイルミーヤ社、ベイルート、2007年)など多数。
内容説明
「ジャーヒリーヤ時代」の実像とは?考古資料・碑文史料から古代アラビアの精神世界にアプローチする。
目次
1 序章
2 古代南アラビアの宗教
3 古代北西アラビアの諸都市の宗教
4 砂漠の碑文に見られる神々
5 イスラーム以前の一神教
6 古代文化とイスラーム
著者等紹介
徳永里砂[トクナガリサ]
1997年慶應義塾大学文学部卒、1999~2001年カイロ大学留学、2005年慶應義塾大学大学院文学研究科にて博士(史学)学位取得。日本学術振興会特別研究員、慶應義塾大学非常勤講師を経て2008年よりアラブイスラーム学院勤務。専門は古代アラビア考古学・碑文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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