内容説明
日本美術はいかにして海外を欲望したか。戦前期「帝国」日本は対外戦略上どのように美術を利用し、また美術はいかにして利用されたのか。その事実を多方面から実証的に分析し、資料をも充実させた画期的論集。
目次
序 インターナショナルとナショナルの場―一九三〇年代日本美術の海外進出
日本のプロレタリア美術運動とその周辺におけるインターナショナリズム―国際交流展を中心に
羅馬開催日本美術展について
一九三九年の「伯林日本古美術展覧会」と新聞・雑誌批評
オリンピック(芸術競技)と日本の美術界―ロサンゼルス、ベルリン、東京
国際文化事業から対外文化工作へ―一九四一年の国際文化振興会主催「仏印巡回現代日本画展覧会」
朝鮮美術展覧会と朝鮮における「美術」受容
南国美術の殿堂建造―台湾展物語
写真壁画の時代―パリ万国博とニューヨーク万国博国際館日本部を中心に
“満洲美術”年表(付論“満洲美術”について)
国際文化振興会芸術事業一覧(一九三四~一九四五)
著者等紹介
五十殿利治[オムカトシハル]
1951年生まれ。早稲田大学文学研究科芸術学博士後期課程中退。現在、筑波大学大学院人間総合科学研究科教授、同人間総合科学研究科長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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