ネクロフィリア

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  • サイズ A5判/ページ数 153p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784336051097
  • NDC分類 953
  • Cコード C0097

内容説明

サドから、バタイユ、ジュネ、マンディアルグの系譜に連なるフランス・エロティシズム文学の秘められた傑作、20世紀最後の禁断の書物。衝撃の“黒い文学”。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

91
他の性的偏向については、おおよそ想像力の及ぶ範疇にあると思うのだが、ネクロフィリアとなると、もはやその限界の外に存在すると言わざるを得ない。しかも、本書で初めて知ったのだが(あるいは、それはこの小説の主人公リュシアンの特殊性なのかも知れないが)、死体愛好者たる彼には老若男女の区別がないことに、あらためて驚く。しかも、発覚するという怖れは持っても、腐乱を恐れないというのは、さらなる驚きだ。カイコ蛾の芳しい死の香と、体温を喪失した死者の身体―生々しいリアリティに満ちた現代ゴシック小説というべきか。2013/07/19

コットン

72
自身サドの崇拝者と言っている著者の第一作目に当たる本作が屍体愛好者の話。屍体愛好者が死人に対して見返りを期待しない関係性が一貫している。2024/09/23

GAKU

66
ネクロフィリア=屍体愛好者。屍姦症。題名そのものの内容です。リシュアンという屍体愛好者の男性が記した日記の形式を取っている小説。墓場に通い屍体を掘り出してきては自宅に持ち込み、形状がわからなくなるまで、自己の欲望を満足させる。成人女性のみならず老婆、少女、男性、少年、双子の兄妹の屍体までも。衝撃的な内容ですが、決して単なるエログロ小説ではありません。相手が屍体という事を除けば、練り上げられた美しい文体は純純愛文学と言っても過言ではないかと。何とも衝撃的な読書体験をさせていただきました。⇒2017/07/01

カフカ

61
屍体愛好者の日記。決して理解はできないが、愛に見返りを求めない分「純粋な愛」とも言える。香りなどの描写が生々しく、万人に勧められる作品ではないが、あとがきにあったようにただのオカルトではなく、れっきとした文学作品だった。ただかなり気持ち悪くて読んでいる間、食欲はなくなった……。近頃はどんどん多様性社会になっているが、ゆくゆくは小児性愛や死体性愛など、こういう性的マイノリティの人も受け入れられる世の中になっていくのだろうか……。2023/07/20

藤月はな(灯れ松明の火)

45
大学図書館、所蔵本(笑)「性愛に性別も年齢も問題無し。但し、屍体に限る」という青年の日記で織り成される屍体の腐乱描写と淫楽。手淫中に死んだ母に会いに行かされ、死んだ母の一種の美しさで射精した彼はそれをきっかけに屍を盗み、芸術的に配置し、交わるようになる。屍肉の色や感触の腐乱描写や朽ち果てていく軀と体液の腐臭などの描写が主観的なのに突き放されているために美しさすらも感じる不思議。朽ちていくものだからこその刹那の快楽に窃視しているような背徳感と恍惚すら感じます。追い詰められた彼が選ぶのは共に朽ちることだろう2013/01/15

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