内容説明
ゆっくりしたお脳の中にはブタのことしか無いエムズワース伯爵がしろしめすブランディングズ城―浮き世ばなれした楽園を舞台に、卿の甥と可憐なコーラスガールの恋模様、ギャリー伯父さんが執筆するお騒がせな回想録、悪漢私立探偵らが入り乱れ、またまた物語は大混線。“ジーヴスもの”と並び称される“ブランディングズ城もの”の傑作長編小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たち
22
ドタバタラブコメです。もしかしたら既になっているかもしれませんが、舞台か映画にしたら楽しそう。昔のMGMのミュージカル映画を思い出しました。面白かった〜。2024/10/19
ほちょこ
18
ジーヴス・シリーズが大好きな私にとっては、こりゃまたドタバタな作品。些細なことからだんだん話がねじれてきて、さらにややこしい状態に発展して、いろんなひとを巻き込んで、個々に小細工をし始めるから収集がつかない展開。こういうモノを描かせると、ウッドハウスの右に出る人はいないと思う。2017/05/17
紅はこべ
15
ウッドハウスで一番好きなシリーズ。特にギャリー伯父さんが好き。ちょいワルどころか大ワルだが、若い頃遊んでいたせいか、若者の恋愛に寛大なところが素敵。円卓の騎士で最も高潔な騎士と同名というのが作者の皮肉か。ギャリーが回想録を執筆するというのが知れ渡り、英国の上流社会や政財界の大物が大慌てするというのに大笑い。どうやら英国のお偉方というのは若い頃相当悪どい遊びをなさっているらしい。日本のトップはそういう意味では小物だね。
kocka
4
2014頃、英ガーディアン紙が選ぶ「死ぬまでに読むべき」必読小説1000冊を読破しよう!のため追加記載
timeturner
3
二組の恋人たちがささいな誤解でくっついたり離れたり、時に組合せを変えたりといったところはまるでシェイクスピアの喜劇を見ているかのよう。軽妙な流れと大団円のハッピーエンドの心地よさも似ている。2013/06/16