出版社内容情報
芥川の中国旅行に関わる中国物、特に「蜜柑」「尾生の信」「杜子春」『支那游記』を中国人の視点で再評価した新たな芥川文学研究。
内容説明
本書は、芥川中期の中国物、中国関連作品と大正十年における中国旅行を中心に、特に「蜜柑」「尾生の信」「杜子春」『支那游記』の作品から、その手法と原作との比較・検討を行ない、芥川文学の魅力や特色を詳述する。
目次
序章 中期芥川文学の全体像(中期芥川文学の区分;中期芥川文学の特徴 ほか)
第1章 「蜜柑」―芥川と魯迅の関わりを中心に(大正八年前後の芥川と「蜜柑」の創作背景;芥川と魯迅との関わり ほか)
第2章 「尾生の信」の世界(「尾生の信」の典拠について;大正九年の芥川と「尾生の信」 ほか)
第3章 「杜子春」論―その新たな解釈への試み(芥川の童話;「杜子春」における芥川の独創性 ほか)
第4章 芥川の中国旅行と『支那游記』(中国旅行の動機;中国旅行の成立経緯と内容 ほか)
著者等紹介
張蕾[チョウライ]
1967年、中国河北省保定市に生まれる。廈門大学外国語学部日本語学科・東京学芸大学大学院教育研究科(修士課程)・鶴見大学大学院文学研究科(博士課程)を修了。廈門大学講師を経て、大連海事大学外国語学部助教授。文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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