内容説明
芥川賞三島賞作品など、小説教室の現場で読んだ新人小説の10年。小説読みの巧者による卓見あふれる批評と記録。近作「蛇にピアス」「蹴りたい背中」の読み方も。
目次
10年の小説 1990~2000(新人小説の十年;辻原登「村の名前」;河林満「渇水」、荻野アンナ「スペインの城」;小川洋子「妊娠カレンダー」「冷めない紅茶」;辺見傭「自動起床装置」「ナイト・キャラバン」、荻野アンナ「背負い水」;松村栄子「至高聖所」;魚住陽子「公園」「雪の絵」「別々の皿」;佐伯一麦「ア・ルース・ボーイ」;藤原智美「運転士」、吉目木晴彦「夏の谺」;多和田葉子「犬婿入り」「ペルソナ」 ほか)
近作を読む(「蛇にピアス」と「蹴りたい背中」)
著者等紹介
尾高修也[オダカシュウヤ]
1937年東京生まれ。早稲田大学政経学部卒。小説「危うい歳月」により72年度文芸賞(河出書房新社)を受ける。74年から日本大学芸術学部文芸学科で教え、現在教授。80年以来池袋コミュニティ・カレッジ、朝日カルチャーセンターなどで小説作法の教室をもつ
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感想・レビュー
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ほたぴょん
1
創作教室で先生を務める著者が、その教室の同人誌に書いているからという事情はあるとしても、とにかく文章がうまいまずいしか出てこなかった印象。なぜうまいのか、なぜまずいのかを書こうという姿勢は好感が持てるが、そこからうまく書けないのは作家としての姿勢に問題があるからだ式の評価になってしまうのは、小説をアーティスト的にではなくアルティザン的に見ている作者の小説感の貧しさが垣間見える。そうなると当然の帰結として、10年分の新人の小説を読んでいても、その論評から小説界や社会の潮流は見えてこなかった。2022/02/10
ゆうちゃんママ
0
解説が、丁寧。「蹴りたい背中」は、やっぱり、すごい!!ですね。2011/08/01
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