最後にして最初の人類

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最後にして最初の人類

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  • サイズ A5判/ページ数 396p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336045386
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

数度の大戦争を経験した人類は、24世紀、ついに世界国家を実現、高度な科学文明を築くが、核エネルギーの暴発が地球のほぼ全域を焦土と化してしまう。わずかに生き残り、世界再建を果たした人類を襲う火星人の侵略、生物兵器に端を発した疫病の蔓延。度重なる災禍によって肉体的、精神的に退行した人類は、しかし再び進化の階梯を登り始め、地球を脱出して金星や海王星に移住を開始する…。20億年に及ぶ人類の未来史を驚異の神話的想像力で描いて、アーサー・C.クラークらに決定的な影響を与えた伝説的名作。

著者等紹介

ステープルドン,オラフ[ステープルドン,オラフ][Stapledon,Olaf]
1886‐1950。イギリスの作家、哲学者。『最後にして最初の人類』(1930)、『スターメイカー』(37)、『闇と光』(42)など、独自の哲学的思弁と神話的想像力に満ちた壮大な宇宙年代記を発表し、絶賛を浴びる

浜口稔[ハマグチミノル]
1953年、沖縄県生まれ。明治大学理工学部教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

磁石

26
人類はあと100年を越えられるかどうかもわからないのに、20億年先まで/冥王星にまで居住できるようになるとは……。寿命が長く最高の知性を発揮できる生物へと自立進化できたと思ったら、環境の激変/火星人類との戦い/別惑星への適応/金星人との悲惨な戦争のために、四足歩行のもはや人よりも動物といった見た目にまで変わる。どんどん変貌し「真実」に近づいているようで、その実何も変わっても変えてもいない、太陽は自らの衛星を喰らい続けるだけ。人のモノとは思えない、凍りつくほどの畏敬を感じさせるヴィジョン/神話2017/08/15

ぜんこう

21
人類の20億年、今が第1期人類(古代)で語り部が第18期人類。物質の消滅エネルギーを使いこなせずに第1期は滅亡。その後、地球に火星人の植民地ができたり、月が落下するので金星をテラフォーミングして移住、そのせいで金星人滅亡。太陽が他天体と衝突して勢力拡大に伴い海王星に移住。そして残すところ後3万年くらいで人類滅亡は逃れられない、らしい。 長大な世界史、人類史の教科書を読んでるみたいで、どこにも感情移入できないし、苦手な哲学的でもあって、すごく読むのに時間かかった。あ~しんど(^^;)2021/10/17

白義

15
人類の未来について語られた本は星の数ほど存在する。その中でもステープルドンのこの本は20億年というスケールの巨大さや淡々とした文章の異様なイマジネーション、80年前に描かれたとは思えないくらい説得力のある描写や考察の厚みとヴィジョンなど全てにおいて、新たなる神話と呼ぶにふさわしい最高水準の一冊。いや、未来を語るのではなく、未来に現れた最後の人類が、過去に干渉して語ったのだから未来から、というべきか。哲学とも平行世界の歴史書とも呼べるが、強いて言うならまさにSFとしか言いようがない。至高のSF叙事詩神話2012/01/13

mortalis

8
チャトウィンの「パタゴニア」の参考文献に紹介があって興味をもち読んだ。奇書。物語を語る「最後の人類」は大変な上から目線で、当然ながら不快だが、それは最後に感動的にひっくりかえる。技巧なのか作者の真情の発露によるものなのか。「人間」を次々に作り出すグロテスクな想像力、それら種々の人間を必ず破滅に追い込む陰鬱な推論、想像力の働く余地すらなく災害そのものであるような宇宙像の描写は、読書をつらいものにする。最後の転換も悪い味を基本変えない。だが、繰り返して読む時この味がやみつきになる可能性はあるかもしれない。2015/10/03

ろびん

5
結構古い本でありながらそれをあまり感じさせません。2017/07/08

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