内容説明
「死後の世界などあるものか」「地獄極楽は妄説だ」「輪廻など嘘八百だ」という学者や巷間の考え方に決定的打撃を与える井上円了博士、信念の書。
目次
死後は音信不通
霊魂は雲煙の如し
人の死は灯火の滅する如し
霊魂の有無は知るべからず
一般の人びとの霊魂滅亡論は五か条に帰す
通俗論と唯物論との違い
唯物論の根拠とする三大則
物質中に精神を現ずべし
精神は原始の物質中に存在する
物質と精神とは判別しがたい〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
CCC
3
曰く無が有に、有が無になるのはおかしい。人が死んだら魂が消滅するというのは有が無になる事なのでありえないらしいです。けれどそれなら子供が生まれるのは無が有になる事で、これもまたおかしな話な気がします。著者の話では、万物に魂は宿っているという話なので、生まれるもなにも、そもそも始めから生まれていたのだ何もおかしくないと、そういう事になるのでしょうか。それは人が子供を産んでも新たな精神は生まれない。形が変わるだけとそういう話になるんでしょうか。うーん分からない。自分には何が何だか分からない。2016/08/02
.38
2
社会に対する責任の放棄「学者の利己主義」という言葉について、現代では様相が逆転したように感じる2011/12/06
せっちん
0
ハッチャメチャ楽しかったー書いてあることの半分も理解できてるか怪しいけど。相手の武器取り上げてベシベシ叩きまくる妖怪博士かっこよすぎか……思春期に出会ってたら東洋大学入るって言い出してた。でもさー唯物論ってさーみたいにモヤモヤしてたとこは既に明治に明快な解法が示されていた。だけど決死の精神云々は流石に時代を感じたなー。2020/07/08