内容説明
フランス文学の諸作品のうちキリスト教の聖人が登場するものに焦点をあて、聖人信仰とそれぞれの時代精神を文学の中に読み解く。
目次
ベリュルの『聖女マグダラのマリア称揚』―回心と愛のテーマ
叙事詩のなかの聖人像―シャルル・ペロー『聖ポーラン』をめぐって
聖ドミニコと異端アルビジョワ―ラコルデールとペラの作品から
フロベール作『聖ジュリヤン伝』の中の形と想像の世界
ペギーの作品におけるマリア像
クローデルの『火刑台上のジャンヌ・ダルク』
ガブリエル・マルセルの宗教的回心に伴う聖人像
『悪魔の陽のもとに』再考―アルスの聖人の投影?
ドミニコを語るベルナノス
聖性の公響楽―『カルメル会修道女の対話』
モーリヤックとテレーズ