内容説明
「私は誰なのか?私は何処から来て、何処へ去ってゆくのか?」11世紀にオマル・ハイヤームが四行詩集に詠った生の悲劇的感情に共感し、知的で変化に富んだ珠玉の小説のなかに、いにしえの詩人の懊悩を蘇らせた20世紀イランの巨匠ヘダーヤト。不死身のわが身を呪いつつ、死を求めて異郷に彷徨する男を描く表題作を含め、厭世観と狂気に満ちた短編小説七編の選集。本邦初訳。
著者等紹介
ヘダーヤト,サーデグ[Hed^ayat,S^adegh]
1903年イランのテヘランに生まれる。テヘランで教育を受け、さらにベルギー、フランスへ遊学。1930年に短篇集『生埋め』を上梓し、以後短編集『三滴の血』(32)、『明暗』、民俗誌『不思議の国』、史劇『マーズィヤール』(以上33)、『ハイヤームの四行詩集』(34)を刊行。1936年滞印中に著した『盲目の梟』はA・ブルトンらの賞賛するところとなって、代表作として知られる。またフォークロアの収集、評論、外国文学の波文訳等多彩な文筆活動を展開したが、1951年に逗留先のパリでガス自殺を遂げる。その他に短編集『野良犬』(42)、小説『ハージ・アーガー』(45)がある
石井啓一郎[イシイケイイチロウ]
1963年、東京生まれ。上智大学外国語学部イスパニア語科卒業。専攻は西文学、ロマンス語言語学、イスラーム学、比較思想。翻訳に「デデ・コルクートの書」からの一部抜粋(「季刊・幻想文学」2000年第57号掲載)がある
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