内容説明
「『私も愛しているわ、ママ…』それがきみの最後の言葉だった。それからすぐにきみは錯乱し、目は天井に釘付けになったまま、数字をつぶやくばかりだった…」最愛の娘を突然襲った不幸。作家は、娘が目覚めたときに途方にくれないですむように、家族の歴史や自らの半生、そして美しき娘の記憶を語りかける。パウラの目覚めはいつ訪れるのか。容赦なく襲いかかる疲労と憔悴のなか、やがて家族はパウラを「送る」ための準備を始める。『精霊たちの家』の作者がみずから最高傑作と呼び、世界各国でベストセラーとなったノンフィクション。
著者等紹介
アジェンデ,イサベル[アジェンデ,イサベル][Allende,Isabel]
1942年、ペルーの首都リマで生まれる。父のトマスは、のちのチリ大統領サルバドール・アジェンデのいとこにあたる。国連機関で勤務ののち雑誌記者として働く最中に、1970年のアジェンデ社会主義政権の成立と73年のクーデタに遭遇、カラカスに亡命する。亡命中の81年に一族の歴史を題材にした処女作『精霊たちの家』が世界的ベストセラーとなり、その後、長篇『愛と影について』(84)、『エバ・ルーナ』(87)、短篇集『エバ・ルーナのお話』(89)など次々と作品を発表。88年にはアメリカ合衆国に移住し、全米図書賞受賞、90年にはガブリエラ・ミストラル賞を受賞し、名実ともに世界を代表する女性作家となる
管啓次郎[スガケイジロウ]
1958年生まれ。ワシントン大学(シアトル)比較文学科博士課程中退。現在、明治大学理工学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科客員助教授
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