パウラ、水泡(みなわ)なすもろき命

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パウラ、水泡(みなわ)なすもろき命

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  • サイズ B6判/ページ数 476p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784336039637
  • NDC分類 966
  • Cコード C0097

内容説明

「『私も愛しているわ、ママ…』それがきみの最後の言葉だった。それからすぐにきみは錯乱し、目は天井に釘付けになったまま、数字をつぶやくばかりだった…」最愛の娘を突然襲った不幸。作家は、娘が目覚めたときに途方にくれないですむように、家族の歴史や自らの半生、そして美しき娘の記憶を語りかける。パウラの目覚めはいつ訪れるのか。容赦なく襲いかかる疲労と憔悴のなか、やがて家族はパウラを「送る」ための準備を始める。『精霊たちの家』の作者がみずから最高傑作と呼び、世界各国でベストセラーとなったノンフィクション。

著者等紹介

アジェンデ,イサベル[アジェンデ,イサベル][Allende,Isabel]
1942年、ペルーの首都リマで生まれる。父のトマスは、のちのチリ大統領サルバドール・アジェンデのいとこにあたる。国連機関で勤務ののち雑誌記者として働く最中に、1970年のアジェンデ社会主義政権の成立と73年のクーデタに遭遇、カラカスに亡命する。亡命中の81年に一族の歴史を題材にした処女作『精霊たちの家』が世界的ベストセラーとなり、その後、長篇『愛と影について』(84)、『エバ・ルーナ』(87)、短篇集『エバ・ルーナのお話』(89)など次々と作品を発表。88年にはアメリカ合衆国に移住し、全米図書賞受賞、90年にはガブリエラ・ミストラル賞を受賞し、名実ともに世界を代表する女性作家となる

管啓次郎[スガケイジロウ]
1958年生まれ。ワシントン大学(シアトル)比較文学科博士課程中退。現在、明治大学理工学部助教授、東京大学大学院総合文化研究科客員助教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

松本直哉

22
話しかけても応答がない、手紙を書いても読まれることはない、それでも言葉を紡ぐのを止められない。たとえ報われない一方通行であっても、いつか、もしかしたら予想もしない形でかもしれないが、言葉がどこかに届き、反響することを、心のどこかでかすかに期待しつつ。そのような愛と信頼(という陳腐な言葉しか浮かばないが)をもって昏睡の娘の枕元で書かれた著者のことばは、自らの家族やゆかりの人々の思い出、それと交差して彼らをかき乱すチリの歴史、とりわけ叔父アジェンデ大統領の廉潔で剛毅な生涯を、忘れられない仕方で読む者の胸に刻む2023/11/11

ヘラジカ

15
これは、愛する娘の死を克明に綴った記録であり、アジェンデ自身の人生とルーツを記した自叙伝でもある。一族の劇的な物語とパウラの過酷な闘病生活の様子が交差して描かれる。一文一文がとても重い。訳文はお世辞にも読みやすいとは言えないが(倒置法や動詞の省略がやたらに見られる)文章そのものに込められたエネルギーは痛いほどに心を打った。底知れない愛情と滲み出るような苦悩、希望と絶望が織りなす痛切なまでに美しい母の思い、ストレートで飾り気のない言葉の数々によって、この本には神々しいとすら言えるほどの威厳が備わっていた。2013/10/30

やいっち

14
男女の愛、肉親の愛、郷土愛。愛の深さを思い知る。何年後かには、必ず再読する!2017/08/03

アヴォカド

8
自分が産んだ子が自分より先に逝くことほど、悲痛なことはない。愛おしみ、どこまでも寄り添いながら、娘が少しずつ死にゆくことを認めていかねばならない悲痛。世に闘病記や死の記録は数々あってどれも涙なくしては読めず、どれも悲痛ではあるが、ここまで昇華されずっしりとした重さを持って生や死や魂や愛について迫ってくる記録があっただろうか。パウラは生き切った。そして魂は死を越える、と、これを読むと信じられそうな気になってくる。アジェンデ、凄し。2017/10/02

mamiko_w

5
とてもよかった。イサベルは病に倒れ昏睡状態に陥った娘、パウラへ手紙を書く。その手紙には、パウラが目覚めたときに自分が何者であるか途方にくれずに済むように、200年前から始まる一族の歴史が綴られる。「私たちの家系の物語は、十九世紀のはじめ、一人の頑健なバスク人の船乗りとともにはじまる。(p.9)」私が今私としてあるのはずーっと昔の誰かかから始まったことなんだ、という当たり前なんだけれどすっかり忘れていることをこんな風に当たり前に書けるイサベル・アジェンデはやっぱりすごい、と思う。2013/07/08

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