内容説明
黄金期パズラーの名作。４月１３日正牛、おまえは死ぬ―著名な外科医カッター博士に届いた不敵な犯行予告。あらゆる事態を想定して警護にあたったロード警部だが、その目の前で事件は起こった…。上空数千フィート、空の密室ともいうべき飛行機内で果たして何が起きたのか。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
本木英朗
18
アメリカの黄金時代本格ミステリ作家のひとりである、C・デイリー・キングの長編のひとつである。俺は2000年に一度読んでいた。「4月13日正午、おまえは死ぬ」 国務長官の緊急手術に向かう著名な外科医カッター博士に送りつけられた不気味な犯行予告。ニューヨーク市警の敏腕刑事ロード警部は、あらゆる事態を想定して護衛にあたったが、ニューヨークを飛び立ってから数時間後、その目の前で博士は倒れた――という話である。まったく覚えていなかったので本当に超凄かったです、ハイ！（→）2024/11/24
cinos
14
エピローグから始まり、最後に手がかり索引がある、稚気に満ちた本格ミステリ。途中でめちゃくちゃビックリしました。ラストのプロローグがまた（以下略）。海、鉄路とオベリスト三部作でしたが、一番好きです。2017/12/31
たち
14
エピローグとプロローグが逆転していたり、最後に『手がかり索引』が載っていたりと、本の構成が面白いです。緻密なアリバイ確認表のおかげで、容疑者の動きが手に取るようによくわかりました。ところで、ロード警部は大丈夫だったのですかね？2016/11/30
nightowl
7
殺人予告を受けた男。酔い止めカプセルを吸い込んだ後、彼は倒れてしまった。男を殺しそうな人物は誰なのか？私情を挟まずにはいられないロード警部の捜査は難航する。デビュー作から改善したテンポの良さを認めこだわりの索引を見ても、やっぱりこの部分の書き方は上手いと思える箇所が無ければ素直に（パズラーとしても）面白かったと言えない。ABC三部作「厚かましいアリバイ」刊行ということで手に取ってみたけれど、評判を見る限りまず「タラント氏の事件簿」から読んだ方がよかった模様…2016/05/21
yunomi
6
動機の面などどう考えても納得いかない部分も多いし、最後のどんでん返しも含めて大した話でもないと思うのだが、何よりも末尾に付された手がかり索引が良い。フェアプレイ云々より、「どうだ、こんなに緻密に考えて書いたんだぞ。すごいだろう」みたいな、作者の自慢げな顔が透けて見える様で楽しくなってくる。こういう稚気こそミステリを読む醍醐味なのだから。2014/10/27
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