内容説明
カリストとメリベーアの悲喜劇。スペイン文学史上『ドン・キホーテ』に次ぐ高い評価を得、近年ますますその奥行きと問題性が見直されている傑作。作者ローハスは、近代未明のスペイン社会で意識の周縁に追いやられた人間たちの欲望と現実を冷厳なリアリガムにより生々しくえがいた。メリベーアへの恋心に我を失ったカリスト。そこにつけ込んだ狡猾な取り持ち女セレスティーナと強欲から忠義のこころを失ったカリストの従者ふたりは、メリベーアをたぶらかし、富をせしめようと巧みに立ち回るが…。性格描写と心理分析で近代文学に多大な影響を与えた対話小説の新訳決定版。



