内容説明
革命芸術の始まり―それは驚嘆と感動の日日であった。ロシアのアヴァンギャルド芸術家はカメラを武器に現実の新たな組み替えという大いなる実験に立ち向かった。映像の原理的可能性を徹底して追求したエイゼンシテイン、映像による思考を夢想したヴェルトフ―それは新しい現実の発見と創造にほかならなかった。
目次
1 アヴァンギャルド芸術と映画
2 モンタージュ派の展開
3 ヴェルトフVS.エイゼンシテイン
4 映画の詩学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
9
機械を通した知覚と感情の止揚は新たな世界と新たな人間の創造である。マルクス主義を基盤とした政治革命に並行して芸術の革命が進行する際、カメラとフィルムを通して巨大なスクリーンに世界を投影する映画は、従来の視覚を多重露光やスロー、クイック、ストップの3モーションや移動撮影によって拡張し(D・ヴェルトフ)、さらに人間の感情を一定方向にコントロールするモンタージュ理論(プドフキン、エイゼンシュテイン)によって集団化させる。本書はクレショフ効果に名を残す映画理論家レフ・クレショフを中心とする前衛映画理論を収録する。2025/04/18
STO
0
クレショフ 「芸術としての映画」 かなり面白かった。 ベンヤミンと指摘が似ているのも興味深いが、進歩史観について差があると思った。2024/04/22
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- 和書
- 沈黙する人権