感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きりぱい
8
母と二人暮らし、田舎でくすぶっていたヒルダが見違えると思わせて何だかうらぶれてゆく話。輝ける未来だったはずが、こんなはずじゃなかったと失望と嫌気のくり返し。ま、それも仕方がないような短絡思考でうぬぼれの強いヒロイン。そのヒルダを前進とも転落とも導く相手がまた、「人あたりのいい悪（ワル）」なんてぴったりな表現をされる大人の男。あとがきを読むと、うまく収まる後日譚なる作品もあるようで、えー！必要ないのにーと、特に哀れみも湧かないので意地悪な見方をしてしまうのだった。2012/06/24
