感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこ見
7
「ウィアードテールズ」誌の傑作選第4巻。パルプ雑誌を模した装丁は面白いが読みづらい。ロバート・ブロックやハミルトンなど有名作家の作品は読ませるものがあるが、全体的にはそれなり。むしろ巻末のエッセイの方が印象深い。E・ホフマン・プライスやハミルトンの回想からは同誌に作品を寄せていた作家の仲の良さがうかがい知れるし、青木日出夫氏がロサンゼルスの古本屋で同誌のバックナンバーを見つけた話からは、海外旅行が一般的でなかった時代の空気、そして貴重な海外体験を古書の蒐集に費やしてしまうマニアの性分が伝わってくる。2020/08/12