感想・レビュー
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ナナ
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バレエ《サタネラ》原作。悪魔を呼び出したと知りながら恋にのめり込むアルヴァーレ。悪魔と知りながらビヨンデッタに魅せられる読者。なにせ彼女は人の望み全てを満たし、男にも、女にも、犬にも小姓にもなってみせる。「すべてこれは、夢のようだ。だが、人生は夢ではないだろうか。私は、普通よりも異常な夢を見ているのだ。ただそれだけさ…」p.95 人は信じたいものを信じるのね…。主人公が危険を察知しながら幻惑され、束の間相手と濃密な関係を結び、最後に相手が正体を露わす構造は『女吸血鬼カーミラ』等の怪奇小説に受け継がれたか。2016/09/01