感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きさらぎ
6
靖献遺言や絅斎の詩文の他、闇斎の「拘幽操」、それを絅斎が講義した「拘幽操師説」や、若林強斎ら弟子が筆記した「常話雑記」「浅見先生語録」などを収録。浅見絅斎について知る為の基礎文献の一つかと思われる。弟子による聞き書き集は漢字カナ混じりで読みやすくはないが、絅斎と弟子との生き生きとしたやりとりを伝えて興味深い。闇斎への敬意や兄弟子直方へのやや複雑な思いなども見て取れる。絅斎は弟子への厳しさでは闇斎以上だったともいうが、闇斎の学の本流はやはり絅斎-強斎によって受け継がれたのではという気がする。2019/07/04