内容説明
東洋、特に日本で独自の方向に発達した美意識や芸術観を、西欧近代化の体系的美学の展開を踏まえつつ考究し、芸術美の東西比較類型学的な解明を可能にする道を拓くこと、これが「大西美学」の真髄である。わが国美学史上に刻まわれた博士の大きな足跡の到達点を示す名著―生誕百年を記念して刊行。
目次
序論 芸術精神と神話意識
第１篇 東洋的芸術精神と美的文化の展開（「パントノミー」的構造の特徴；根源的本質性の深化；消極的自律性の強調；芸術と生活との深層的融合）
第２篇 東洋的芸術精神と美的意識の構造（芸術感的契機と自然感的契機；直観と感動；制作と享受）
第３篇 東洋的芸術精神と浪漫主義（浪漫主義の世界観；浪漫主義的世界観と芸術精神；東洋的芸術精神と浪漫主義的芸術観）
