内容説明
日本婚姻史に新理論を提示。日本文化の基層にある婚姻習俗を比較民族学的な視点から追究し続ける著者が、〓婿入婚〓から〓嫁入婚〓への発展という柳田の通説に対峙しつつ、民俗学・歴史学・国文学領域、さらにはユーラシア大陸全域の婚姻儀礼にひろく素材を求め、新たな理論的地平を切り拓く。女性史研究者にも必読の好著。
目次
序論 民族学からみた日本婚姻史の問題点
第1篇 日本古代の婚姻と女性(第1章 記紀万葉からみた古代の婚姻;第2章 古代女性史に関する問題;第3章 日本の〓嫁入婚〓の歴史的位置)
第2篇 婚姻儀礼と日本の基層文化(第1章 呪術的婚姻儀礼の民族学的意義;第2章 日本の婚姻儀礼における〓火〓と〓水〓;第3章 婚姻成立儀礼の二方式)
第3篇 民族学からみた〓よばい〓と年齢階梯制(第1章 婚前交渉慣行について;第2章 年齢階梯制と〓よばい〓に関する民族学理論―H.シュルツの学説研究)