人類学ゼミナール<br> 高地ビルマの政治体系

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人類学ゼミナール
高地ビルマの政治体系

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  • サイズ A5判/ページ数 370,/高さ 23X17cm
  • 商品コード 9784335500664
  • NDC分類 389.238

内容説明

ビルマ北東部に混住するカチン族とシャン族を対象に、民族学的地域研究と高度な論理体系を結びつけ、機能主義への理論的批判を標傍した社会人類学の古典的名著。民主・平等・拡散を特徴とするグムラオ政治体系と階層・専制・求心的なグムサ体系相互の関係を振り子運動としてモデル化し、異なる諸社会への理解へと導く。

目次

第1部 問題の所在と背景(カチン社会の生態;シャン、カチン両範疇とその下位区分)
第2部 カチン・グムサ社会の構造(パラン―不安定なカチン・グムサ型地域社会;カチン・グムサ社会の構造的諸範疇)
第3部 構造的変異(グムラオとグムサ;グムサとシャン;カチンの歴史からの証拠;神話による派閥と社会変動の正当化)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

8
未開社会は均衡を保って存続してきたというイギリス人類学の前提を覆す本書は、どの社会のメカニズムも不均衡であることを、シャン(封建的な独裁体制)、グムラオ(平等主義的な民主主義)、グムサ(両者の折衷的妥協主義)の3体制間で変動する高地ビルマ(元ミャンマー)のフィールドワークで示した。その際、神話がグムラオ革命を起こし、既成の体制を分裂させ、刷新する起因となる点を構造主義から欠陥のようなものとして抽出していく一方、構造的・機能的には合理性を持たない日々の生活の「美的装飾」が、異文化理解に必須である点も示した。2024/04/02

faqa

0
前半は抽象的な内容でひたすら退屈だったけど後半は民族学らしい具体性や人類学らしい論理的考察が富んでいて手応えがありました。階級主義社会と平等主義社会に分かれる原因は何なのか、神話は過去の人間社会の出来事でありそれを再現するのが儀礼だ、階級社会でも権力掌握のために系譜を改竄する等。この典型的な人類学フィールドワークは当時は世界の手本になっただろうけど今は数が足りているそれらフルドワーク研究結果をどう分析するかに重点が置かれていると思います。2024/12/21

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