出版社内容情報
政治学は、理想とする社会を実現するための思考の武器である。
「政治現象と政治学を結びつける」というコンセプトのもと、政治現象を考える道具として、政治学のものの見方を届けます。
読者に身近な最近の政治現象に関する具体例を用いて、政治の仕組みの説明と、政治学の基本的な分析を融合させることで、政治学を使うと政治現象がどう見えるかをわかりやすく説明し、今の政治に対して、説得力のある意見を持てるようになるために、政治学を伝えます。
政治学の導入に最適のテキストを、新型コロナウイルスが世界を襲ったあとの世界を反映して、アップデートしました。
内容説明
政治学は、理想の世界を実現する武器である。法や経済や社会が救えない人を救えるのは何か。それは、政治だ。政治は、法律を変える、なくす、作る。政治は、サービスを給付する、補助金を配る、税金を減らす。政治は、人と人とをつなげる、離す、適切な距離で結びつける。そうして、法や経済や社会から漏れてしまった人を、救うことができるのが、政治なのである。
目次
序章 「武器」としての政治学
第1章 日本の政治は有権者の要望に応えてきたか―戦後日本政治の変容
第2章 リーダーの権力はどのように決まるのか―執政制度
第3章 選挙制度がたいせつな理由―選挙制度と政治のかたち
第4章 投票の決め手になるのは何か―投票行動論
第5章 政党の顔ぶれはどう決まるか―政党システムと政党組織
第6章 スタンプ台か、アリーナか―議会制度
第7章 官僚たちのジレンマ 専門性か、民主的コントロールか―官僚制と行政組織
第8章 選挙で選ばれない人がなぜ権限を持つのか―独立機関
第9章 国と自治体の役割分担はどのようなものか―国自治体間関係
第10章 「政府」のいない世界で―国際政治
第11章 ニュースから「政治」を読みとく―メディアと政治
第12章 集約された利益で政治を動かす―利益団体
第13章 つながって大きくなる1人ひとりの声―市民社会
終章 ジレンマの向こうへ