出版社内容情報
眠素と呼ばれた民訴法学を活劇に変えた法学者、その生きざまは興味が尽きない
民事訴訟法学者である新堂幸司の人生を振り返るオーラル・ヒストリー。戦前、戦中、戦後を生き抜いた一知識人の「破天荒」(前人未到の境地を切り開くこと)な人生が余すことなく語られています。
波乱に満ちた人生から得た、「明日は明日の風が吹く。だから果報は寝て待て。でも努力しないと果報も来ない」という座右の銘のもと、「民事訴訟法理論はだれのためにあるか」を生涯問い続けます。その型破りな人生行路は、読む人に前に進む力を与えるものです。法律に関心のある方々はもちろんですが、法律に関心のない方にも是非読んでいただきたい書です。
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【目次】
第Ⅰ部 九〇有余年の軌跡
第1章 少年時代
1 生い立ち・家族
2 小学校時代
3 宮大工のこと
第2章 中学・高校時代
1 戦争中の生活
2 学徒動員
3 終戦
4 旧制豊橋中学校(時習館)時代
5 長兄とアララギ派・共産党のこと
6 旧愛知一中(旭丘高校)時代
第3章 大学生時代
1 大学入学当時
2 東大での法律学との出会い
3 我妻榮先生の講義の思い出
4 その他の講義の思い出
5 青春
6 同級生の思い出
7 卒業式の総代
第4章 助手時代
1 一週間の会社勤めと最初の論文の執筆
2 助手採用の申込み
3 助手一年目
4 助手二年目以降
5 助手論文――新訴訟物論
6 判例研究会
第5章 助教授時代
1 民事訴訟法学者としての悩み
2 争点効の提唱
3 イェール大学へ留学
4 我妻榮先生との立法研究会などの思い出
5 鈴木竹雄先生の思い出
6 創生期の民事訴訟法学会の状況
7 同門の先生方の思い出など
8 「民事訴訟法理論はだれのためにあるか」
9 行為規範と評価規範
第6章 教授時代
1 東大紛争
2 ケース・メソッドの試み
3 講義とその準備
4 『民事訴訟法』(現代法学全集第30巻)の執筆
5 竜嵜喜助さんの思い出
6 共同研究・実態調査
7 「第三の波」との対話
8 予習をしていないという疑惑
9 法学部長就任
10 人を育てるということ
11 東大退官の思い出
第7章 東京大学退官後の教育活動
1 東海大学法学部へ
2 法学検定試験
3 愛知大学法科大学院へ
4 ロースクールへの提言
第8章 学外での活動
1 法制審議会――特に民事訴訟法の改正について
2 司法制度改革
3 東京都地方労働委員会公益委員
4 民事訴訟法学会の理事長時代
5 民事紛争処理研究基金の設立
6 国際交流
7 弁護士になって
8 日弁連法務研究財団理事長
9 その他の社会貢献活動
第9章 趣味について
1 スキー三昧
2 美術・工作
3 読書
4 自動車の運転
5 落語
6 お酒
第10章 これまでの人生、これからの人生
第Ⅱ部 徒然に考えたこと
「民事訴訟法理論はだれのためにあるか」をはじめとする論文・エッセイ等を収録
内容説明
今日失敗したって、明日があると思えばどうってことないよ。中学の頃から、「明日は明日の風が吹く。だから果報は寝て待て」というのが僕の座右の銘だけど、努力をしなければ果報も来ないという意味もあるんだよ。そして自分には運があると思っていれば、どんなときでも必ず女神がこちらを向いて微笑んでくれます。
目次
第1部 九〇有余年の軌跡(少年時代;中学・高校時代;大学生時代;助手時代;助教授時代;教授時代;東京大学退官後の教育活動;学外での活動;趣味について)
第2部 徒然に考えたこと(民訴法理論はだれのためにあるか;恩師の思い出;法学教室 巻頭言;ジュリスト 巻頭言;民事法務 巻頭エッセイ;民事紛争処理研究基金報;財団法人日弁連法務研究財団;法と教育 巻頭言)
著者等紹介
新堂幸司[シンドウコウジ]
1931年生まれ。現在、東京大学名誉教授、愛知大学名誉教授、弁護士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



