出版社内容情報
子どもたちと教育に深くかかわる日本国憲法を、教育現場の課題に即して学べる
教職課程の必修科目である憲法。しかし、教育学系の科目とは毛色の異なる法学科目の特徴から授業や定期試験で戸惑う教職志望者が多いのも事実です。そこで本書は、法学を専門としない教職志望者が、子どもたちや教育実践と関連づけて憲法をやさしく学べるように、校則、いじめ、生徒会選挙といった学校の日常にある事例をベースにしつつ、さらに専門用語をわかりやすく言い換えるなど、さまざまな工夫を重ねています。憲法の知識を丁寧に伝える好評の一冊が、学説・判例の展開や安全保障環境の変化といった社会情勢を反映した第3版に!
内容説明
子どもたちと教育に深くかかわる日本国憲法を、教育の現場に即して学べる。教育者が身につけておくべき日本国憲法のリテラシーを、校則、給食、いじめ、修学旅行、生徒会選挙などの身近な学校問題を通して丁寧に伝える教職憲法テキストの大定番が、判例の展開、多様性社会の進展、安全保障環境の変化などに対応してさらにアップデート!
目次
プロローグ 学校から憲法を考える
1人ひとりを最大限尊重するために―個人の尊厳と基本的人権のスタイル
学校にいる人の権利を考える―子どもの権利・教師の権利・私人間効力
平等を保障するとはどういうことなのか―個性を持つあなたにとっての平等
心の自由を考える―思想・良心・信教の自由
悪口を言うのも自由なのか―表現の自由
学問は生活のためのものなのか―学問の自由と教師の教育の自由
1人ひとりにふさわしい教育を確保するために―教育を受ける権利
自由を支える社会権を求めて―経済的自由権、生存権、労働権、労働基本権
もし警察に捕まってしまったら―刑事事件で保障される権利
政治の主役は誰なのか―国民主権と参政権
「全世界の国民」が平和に生きるために―平和主義
教育を枠づける国の統治の仕組み―立法・行政・司法
地方のこと、国のこと、世界を視野に考えること―地方自治・国民国家・世界市民
憲法はどこから来たのか―憲法の思想と歴史
エピローグ 憲法から学校を考える
著者等紹介
西原博史[ニシハラヒロシ]
元早稲田大学社会科学総合学術院教授。私立早稲田大学高等学院(東京都)出身。早稲田大学法学部を経て、1992年早稲田大学大学院法学研究科公法学専攻博士後期課程単位取得退学。1996年博士(法学)(早稲田大学)。学部生時代は、ドイツに留学し、そこでの学生たちの楽しそうに論争する姿を見て、学問に目覚めた。1989年早稲田大学社会科学部助手、1992年早稲田大学社会科学部専任講師、1995年早稲田大学社会科学部助教授を経て、1999年より早稲田大学社会科学部教授。2018年逝去
斎藤一久[サイトウカズヒサ]
現在、明治大学法学部教授。新潟県立村上高等学校出身。東京外国語大学外国語学部、新潟大学法学部、ボン大学法学部を経て、2004年早稲田大学大学院法学研究科公法学専攻博士後期課程満期退学。学部生時代は、やりたいことを求めて彷徨い続けた結果、大学教員という仕事を、革命家、作家の次の3番目の選択肢として選ぶ。2002年早稲田大学助手、2004年日本学術振興会特別研究員、2004年東京学芸大学教育学部専任講師・准教授、2020年名古屋大学法科大学院准教授・教授を経て、2023より現職。教育法を教えているものの、教員免許は持っていない(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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