内容説明
刑法の体系をやり直す果敢な試み。従来の故意不法中心のフィナリスムスや過失不法中心の客観的帰属論でもなく、また故意責任中心の結果無価値論でもない、まったく新しい過失責任中心の犯罪理論を提示する。
目次
第1部 刑法的帰責の基礎理論(過失犯の構成要件;過失犯の違法性;過失犯の責任)
第2部 刑法的帰責の応用理論(信頼の原則と結果回避可能性―交差点衝突事故に関する二つの最高裁判決の検討;被害者の自己保護義務と結果の帰責―危険の引き受けと被害者の素因を中心に;いわゆる胎児性致死傷について;追いつめられた被害者;いわゆる「法益関係的錯誤」の意義と限界;いわゆる推定的同意について;許された危険)
著者等紹介
小林憲太郎[コバヤシケンタロウ]
1974年生まれ。1997年東京大学法学部卒業。立教大学助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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