内容説明
石油やみカルテル、コンピュータ犯罪やインサイダー取引等々、経済犯罪は日々に変貌する巨大な生き物。本書は、最近10年の間に生起した問題を契機に、経済社会に生じる反社会的行動に対し刑事制裁はどうあるベきかの視点から、基本的な政策・理論を解明する。
目次
第一章 自由競争秩序と刑事制裁(独占禁止法の刑事制裁;石油カルテルの刑事責任―最高裁昭和59年2月24日判決をめぐって)
第二章 産業スパイと財産罪
第三章 財産罪における「他人ノ」の要件―最高裁昭和61年7月18日決定をめぐって
第四章 有形偽造の考察(有形偽造の構造;通称名と有形偽造)
第五章 ホワイト・カラー犯罪の対策―アフリカの状況を参考として
第六章 アメリカにおけるコンピュータ犯罪規制立法
第七章 アメリカにおける企業犯罪(ハリー・ファースト)