内容説明
これから民法を勉強しようとする人、そして一度は投げ出してしまった人にも、売買契約を身近な問題として読み進むうち財産法の骨組みが見えてきます。「民法はこんなにわかりやすいものだったのか」と思わせる工夫が随所に凝らされた初学者に最適の書。
目次
第1章 売買の交渉から契約の成立、その履行終了まで(交渉段階からして誠意をつくせ;契約の成立;契約が成立したら ほか)
第2章 契約が履行されなかったときの法的処理(債権者のとる3つの方法;債務の強制実現;債務にも段階の違いがある ほか)
第3章 その他の紛争の法的処理(広く契約の主体に関する問題;契約当事者の一方と第三者との争い;契約関係がない人々の間の争い)
著者等紹介
米倉明[ヨネクラアキラ]
1959年東京大学法学部卒業。東京大学法学部教授を経て、早稲田大学法科大学院教授、民法専攻。東京大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大先生
9
名著。さすが東大名誉教授。そこらへんの入門書とはレベルが違います!民法の入門書なのにデカルト、荻生徂徠、論語等が出てくるんですよ。もはや教養書の域かと。法律論にしても「効果との関連で要件をみよ」とか、実務をするようになると参考になる記載満載です。「利益衡量のむつかしさーバランス感覚」の記述も必読です。中庸を得るには、広く学んで視野を拡大し、即断、臆断、偏見を避けて、謙虚に他人の意見に耳を傾け判断するようお願いしたいと。これから購入する方は最新版を購入すべきですが、4版のはしがきを図書館等で読むといいかも。2025/07/11
まさやん510
1
入門書に位置付けられているが、ある程度学習が進んだ人が読んでも新たな発見がある本だと思う。むしろ初学者には読み進めにくいのでは。「実質的解釈からの形式的解釈」など、当たり前のようで実は大切な思考方法についての叙述など、勉強になった。2011/11/24
pb_lack
0
入門書を探して何年ぶりだかに再読。契約の成立から終了まで、場面ごとに問題となるところをうまくピックアップして解説する、今読んでもやっぱり良書。最初の一冊、としてはけっこう高度な内容を含んでいるのでもっと薄い本を最初に読んでた方がよいかも。「なぜこう解決するのか」「解決のためになぜこの理論を使うのか」という入門書ならではでもあり、かつ忘れがちな基礎を学べるのでもう一度帰ってきても十分に価値がある。2016/09/20
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