出版社内容情報
「国家像」概念から、統治のあり方をも問いなおす
フランスの「国家モデル」論を基点に、統治の要たる財政法制の深層でこれを規定する、〈構造・解釈・闘争〉の三層からなる動態的な「国家像」概念を構築。「新・財政法」たるLOLF以降のフランス財政改革と、米国施政権下沖縄の統治史という異質な事例を貫く統一的な視座を提示し、憲法学と財政法学の交錯領域に新たな地平を拓く、極めて野心的な試みです。
【目次】
第1章 現代における国家像の転換?
第2章 フランスにおける財政法制の展開と会計院
第3章 複数年度型予算システムの蹉跌
第4章 「LOLF後」のフランス財政法制
第5章 会計院・贖罪・国家像
第6章 沖縄の法と財政
第7章 比較法学としての比較憲法学
【事項・人名等索引】
【詳細目次】
序章
1 本書のねらい
2 本書の構成
第1章 現代における国家像の転換?
第1節 問題の所在
第2節 歴史記述における用法
1 一般書における用法
2 専門書における記述
3 歴史学の動向
4 法制史における国家・像
第3節 公法学における「国家像」概念
1 「ヴィジョン」「イメージ」を超えて
2 シュヴァリエの「フランス国家モデル」概念
3 自覚されない「国家像」?
4 国家像の「闘争」?
第4節 新たな「国家像」概念へ
1 「多層的競合的モデル」としての「国家像」
2 新たな「国家像」概念の意義
3 「国家目標規定」概念に関して
4 海よりもまだ深く
第5節 本章のまとめと次なる課題
第2章 フランスにおける財政法制の展開と会計院
第1節 はじめに
1 本章の内容と位置づけ
2 変化するフランス財政過程の概観
第2節 前史
1 第三共和政期
2 第五共和制下の予算成立過程
第3節 LOLF
1 背景
2 主要な変化
第4節 委員会制度の変化
1 委員会を取り巻く状況
2 委員会の権能
3 憲法改正による委員会権能の拡大
4 LOLF体制下での委員会
5 小括
第5節 会計院
1 概要
2 組織と権能
第6節 会計院の独立性と専門性
1 憲法院判決によるその定位
2 「専門性」と管理統制による自律性
第7節 おわりに
1 日本法への示唆
2 「国家像」と会計院
3 再び「国民内閣制」へ
第3章 複数年度型予算システムの蹉跌
第1節 はじめに
第2節 フランス予算制度の発展
第3節 統一通貨ユーロと財政規律の必要性
1 欧州統合の進展と共通通貨ユーロへの道
2 ユーロ危機と財政規律
第4節 財政条約とフランスにおける複数年度型予算制
1 フランスにおける複数年度型予算制
2 財政条約へのフランスの対応
第5節 おわりに
第4章 「LOLF後」のフランス財政法制
第1節 はじめに
第2節 LOLFが「前提」とするフランス財政法制
第3



