内容説明
道教研究の第一人者が、初めて仏教と神祇信仰の側面から古代史の空白である庶民信仰に取り組んだ注目の書。生涯中央とは無縁だった民間宗教者たちと在地の民衆とのいきいきとした交流を抽出し、仏教と神祇信仰の混淆の原初形態とその変容を跡づける。
目次
第1章 山岳信仰と仏教(岳の神と丘の神;古代における山岳信仰の諸相;民間宗教者の高僧化)
第2章 民間宗教者と地方の民衆(報恩大師と古代備州の民衆;泰澄和尚と北陸の民衆)
第3章 平安時代における宗教と倫理(「宗教と倫理」の意味と視点;『日本往生極楽記』の場合)
第4章 庶民層における神の形態の意味(神の形態―龍形神を中心として;龍形をとる白山の神;龍形神衰滅の意味)
第5章 神社分布の歴史的性格(神社の数と分布形態;白山神社の分布形態;社数と分布形態の示す歴史的性格;地域社会と神社の存在形態)
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