内容説明
マルクス、ニーチェ、アドルノを縦走するラディカルな思考…。近代市民社会を根源から批判する先人の思想の核に内在的に迫りつつ、合理化=啓蒙というイデオロギーに彩られた〈モデルネ〉からの脱出口を意欲的に探る気鋭の書き下し。
目次
序章(近代の構造;暴力とシステム合理性;近代市民社会の知)
第1章 アドルノ―啓蒙のパラドックス(「オディセウス論」をめぐって;「セイレーンの物語」;「支配なきミメシス」への道)
第2章 マルクス―資本の支配(貨幣―価値形成の論理;転倒の論理―マルクスの認識論;剰余価値―「アウスボイテン」の論理;ハイパー資本主義の現実)
第3章 ニーチェ―〈近代〉の解体(「系譜学」のプロブレマティク;「力への意志」をめぐって)