罪悪感の現象学―「受苦の倫理学」序説

  • ポイントキャンペーン

罪悪感の現象学―「受苦の倫理学」序説

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 373,/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784335150210
  • NDC分類 158
  • Cコード C1010

内容説明

「私は他者Xに悪いことをしたと思う」―私という主体の行為の結果生じる他者の受苦(パトス)について感受される罪悪感を、あくまで一人称的かつ経験的に分析し、一人の主体の本質、人間性の一断面に迫る。知的・普遍的現代思潮にあえて逆らい、秘私的個別性の中に特異な哲学を構築する。

目次

第1章 方法の問題―核表現の分節(フッサール現象学の方法の検討;シェーラーにおける「感得」〔F¨uhlen〕の方法)
第2章 「私は…と思う」―倫理的主体性について(G.マルセルにおける「内省」;P.リクールにおける「反省」;テレバッハの鬱病前性格論;木村敏における鬱病の罪悪感)
第3章 「私は他者に」―罪悪感の空間性(サルトルにおける「まなざし」;和辻倫理学における「人と人との間」)
第4章 「私は…した」―行為の時間性について(M.ブロンデルにおける「波」の概念;ジャンケレヴィッチにおける「取り返しのつかないこと」;M・シェーラーにおける「悔恨」)
第5章 「悪いことをした」―行為と悪(リクールにおける悪の段階;J.ナベールにおける過ちと悪)
第6章 「私はあの人に悪いことをしたと思う」―閉鎖性あるいは閉鎖的自我(攻撃性の内面化―ニーチェ;キルケゴールにおける「閉鎖性」;N・ベルジャエフにおける「地獄」;R.D.レインの「閉鎖性」)
第7章 「私は言う」―「聞く」ことの可能性

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

singoito2

3
誰かを傷つけてしまって、その人が遠くへ立ち去った後、謝罪の機会すら見いだせず罪悪感とともに生きるしかないのか・・・そういう想定にたって、西欧と日本の近現代の哲学者や精神分析学者、さらには仏典まで視野に入れた、斬新で個性的な倫理学の研究書。リクールが序文を書いている。あえて申し上げます・・・掘り出し物です。2021/10/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2165649
  • ご注意事項