出版社内容情報
テレビ版と映画版の「男はつらいよ」で寅次郎の弟分を演じ、渥美清に私淑していた俳優・秋野太作が、彼の「知られざる姿」を語りつく
目次
異能の人
ムニャムニャの関係
出逢い
私だけなの?
これも、私だけなの?
おかしな男なのか?
触れば障る
「寅さん映画」誕生秘話
伝説となった言葉
歴史的試写会
オリジン
受難の人々
幻の写真
私が描く肖像画
生まれも育ちも
最後の伝言
著者等紹介
秋野太作[アキノタイサク]
1943年、東京生まれ。日本大学法学部中退。俳優座時代の1966年、「木下恵介劇場 記念樹」(TBS)でテレビドラマデビュー。以降、数々のテレビドラマや映画で名脇役として活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kokada_jnet
27
秋野大作って今、関西のテレビで「本音タレント」ということで人気があるようだ。渥美清没後、20年。渥美清の本を出すのに、これだけ時間がかかったということは、それなりに辛口の内容。小林信彦と山田洋次のことはけなしている。2018/04/14
カタコッタ
20
秋野太作を見直した。これは面白かった。『徹子の部屋』でも語られない、素の渥美清を知る事ができた。バラエティでの秋野太作を私は知らないが、映画『男はつらいよ』は死後の物を含めて全作品見ている。ただTV放送の『男はつらいよ』は残念ながら観た記憶が無い。成程、こうして映画に持っていったのかと納得。俳優座出身の俳優さんらしい演技論なども書かれており初めて知る事が多すぎて一気に楽しみながら読めた。渥美清への愛に満ちている。私も子供の頃からの渥美清好き。『男はつらいよ 望郷編』『泣いてたまるか』のテーマ大好きです。2022/01/09
まさやん80
5
「男はつらいよ」で登役を演じていた秋野大作が綴った渥美清の記憶。ごく穏当な回顧録をイメージしていたのだが、それとはまったく異なる渥美清の演技論、テレビ版「男はつらいよ」終了の秘話、若き日の渥美清とこれまでの通説をひっくり返すような逸話がわんさかと出て、とても興味深い。根底には渥美清に対する著者の敬愛があり、それだけに上っ面な渥美清についてのさまざまな本が許せなかったのではないか。これが全て正しいわけではないだろうが、こうした本が出版される意義は確かにあると思う。2019/03/03
ねずみ
4
よくある関係者の回想録かと思っていたけど、ぜんぜん違っていた 目からウロコ。テレビドラマと映画との作り方の違い。新劇と映画とテレビの微妙な関係。テキヤとヤクザ。そして何より、山田洋二と渥美清。 こんなことまで言っていいのか、というところまで踏み込んでいる。 渥美清も毀誉褒貶の多い人で、黙っていられないと考えたのか。 ミステリーのように、読む前と読んだ後では捉え方が違ってくる。 もちろん、別の人には別の見方があるのだろうけれど。 いわば告白本だけれども、渥美清愛が伝わってきて、さわやかな読後感が味わえる。2020/02/28
しゅんぺい(笑)
4
登役のひとやったとは、読みはじめてから知った。タイトルがいいなぁ。あんまりひとに読まれることを意識してない文章というか、独白チックな内容やけど、こういうターゲットがマニアックな本であれば許せる。2018/01/07