内容説明
みなさんは、日本史の教科書から偉人たちの肖像画が消えつつあることをご存じでしょうか。超有名な歴史上の人物たちの肖像が、じつは本人ではなかったという驚くべき事態が、現実に起こってきているのです。たとえば、鎌倉幕府を創設した源頼朝。現在は、ほとんどの教科書からこの頼朝の肖像画は消えてしまいました。「あの源頼朝の肖像画が、頼朝ではなかった」というのは、きっとみなさんも驚かれたことと思います。そうした疑惑の肖像画は、頼朝だけではないのです。あの聖徳太子も、足利尊氏も、武田信玄も、西郷隆盛も、じつは…。
目次
第1章 本人じゃない!?人違いされたままの“肖像画”(聖徳太子;後白河上皇 ほか)
第2章 イメージ崩壊!?テレビでおなじみ主人公の「仰天素顔」(源義経;一休宗純 ほか)
第3章 伝説の“肖像画”人物の「謎」を解く(織田信長;豊臣秀吉 ほか)
第4章 評価ががらりと変わった“肖像画”人物(日野富子;徳川綱吉 ほか)
著者等紹介
河合敦[カワイアツシ]
1965年、東京都生まれ。早稲田大学大学院修士課程修了(日本史専攻)。第17回郷土史研究賞優秀賞(新人物往来社)、第6回NTTトーク大賞優秀賞を受賞。現役の高校教師として日本史を教えるかたわら、執筆活動(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しゅわ
53
【図書館】アノ聖徳太子の肖像画は単なる想像? 源頼朝なんて違う人だっただけでなく、一生懸命暗記したイイクニ(1192年)も間違いだった!? 歴史研究が進むにつれ、意外な事実が次々と明らかになり、最近の子供達が学ぶ歴史教科書から馴染みのある肖像が消えていっているそうです。この本は偉人たちの肖像にかかわるあれこれをネタした歴史雑学本です。『世界一受けたい授業』でもおなじみの河合 敦先生が、歴史が得意ではない人にもわかりやすく説明してくれるので、とても楽しく読めます。2015/07/21
紅羽
12
図書館本。教科書等でお馴染みの肖像画の偉人たち。その偉人たちの知られざるエピソードが満載で面白かったです。特に大石内蔵助が男色の趣味を息子の主税にも勧めるとは…。しかもそれを強く勧めたとは(笑)後、井原西鶴の生涯が殆ど謎な事実も興味深いです。そして沖田総司の最期。結核菌に脳をおかされ、庭に来ていた猫に「俺にはあの黒猫が斬れないよ。斬れないよ」と言って亡くなっていったエピソードがとても切なかったです。2015/08/26
maito/まいと
7
時代は変わったものだなあ、アノ人もコノ人も、名前と姿(肖像画)で覚えていたというのに、実際は違う人・・・だと!というわけで日本史における超有名画の近況(笑)を紹介してくれる一冊。知られている画の真偽だけではなく、他史料を用いながら、実際の‘彼ら’はどんな顔をしていたのかを検証していく。ちなみに美男子のイメージがある沖田総司や源義経は残念な顔だった・・・らしい。こうしてみると、これまでの日本史研究がいかに閉鎖的な学術世界での研究を前提にしていたかを痛感させられる。これからの日本史はこうあってほしくない。2014/01/22
びっぐすとん
3
図書館本。読友さんが読んでて面白そうだったので借りてみた。教科書で馴染みの肖像画が実際は誰の肖像なのかについて書かれている部分は興味深かった。しかし後半は肖像画云々より最近流行りの「あなたが学校で習った歴史はもう古い!」的な内容で、肖像画について触れてすらいないことも・・ちょっと残念。確かに物事をポジティブにとらえるかネガティブにとらえるかで、見方は180度違うだろう。時代によって価値観も違うし。それにしても沖田総司がヒラメ顔だったとはなぁ~さすがにイメージダウンだなぁ~。2016/11/15
遅筆堂
2
どうだ、びっくりしたか!的な文章、如何なものか。2009/10/19