内容説明
あいつはダメな女だなあ、と言うとき、わたしたちはどういう女を想像するだろうか。二十年ほど前までは、炊事洗濯ができない主婦をそう呼ぶことが多かった。今はどうだろうか。どういう女をダメな女と呼ぶのだろう。わたしはダメな女かも知れない。そう悩むあなたへ村上龍からの贈り物。
目次
ベストの自己紹介法なんてない。だからこそ、それをできるだけ考えなければいけないんじゃないかな。
他人に出会えない女は悲しい。そのことを安易にコンパで解決するのは悲しいうえにさもしいように思える。
人生は、取り返しのつかないことの連続だからこそ、自分の好きなことを完遂すべきだと思う。
海外に行くとダメな女のことを考える必要がなくなる。日本の女性の良さばかり思い出すから。
男に依存して生きようとする女は、前向きに生きようとする男をダメにする。捨てられても、自業自得なのだ。
社会的なことはどうでもよくてひたすら出世しか考えられないような“おじさん”には、くれぐれもご用心。
人間がシリアスなこと、リアルなことを話し始めるのはどういうシチュエーションでなのか。
“知らない”ということは恐ろしい。時と場合によっては、無知が罪になることもあるからだ。
援助交際の女子高生が本当に欲しいのは、“お金”じゃなくて、“寂しさを感じない社会”かも知れない。
“仲間”は決して“友達”ではない。努力も緊張感も必要ない“仲間”より甘えのない“友達”を作るほうがむずかしい。〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よみ
6
もしかして、呼ばれてる?と思って手に取る。流石は龍さん、女性に厳しいな~と思っていたら、別にそんなことはなく、全方面に厳しかった(笑)2017/04/30
かおりんご
3
うーん。ダメな女の定義がわかったかと訊かれたら、かなり微妙。2013/01/28
むぐ
1
顔黒や山姥に対する見解が面白かった。無知は罪。2018/12/11
かわにん
1
自分のことではないかと思って手にとったが、そんなにダメな女について語っている訳ではなかった。雑誌の連載をまとめたもの。龍氏がイタリアだのフランスだのにしょっちゅう行っていることが印象に残った。2013/08/13
miq*
0
ダメな女というよりも、現代日本の抱える寂しさについて書いた本だった。もうほぼ20年前の本なのに、ここ数年で書かれた本のように思えたのは、私が現代人な証なんだろうか。 宮台さんの本を読んだときにも思ったことだけれども、私の抱える寂しさは何も特別なことなんじゃないんだ、と思った。 みんな寂しがっている、みんな強がっている。それだけなんだなあ。2015/12/14