内容説明
本書は、1999年9月、ロシア全土を震撼させた連続アパート爆破事件の真相を追究した衝撃のノンフィクションである。事件後、「チェチェン人のテロリスト」撲滅をスローガンに第二次チェチェン戦争が始められた。その過程で当時ほとんど無名だったプーチンは大統領へと昇りつめていく。その裏で何が起きていたのか…。
目次
存続か消滅か―ソ連解体後の秘密警察
戦争仕掛け人―権力を掌握するための戦い
情報機関の暴走―契約殺人、テロ、そして戦争
秘密警察との戦い―正義を死で葬るFSB
信頼と忠実、そして…FSB長官の素養
リャザンでのしくじり―明るみにでたFSBテロ工作
大規模テロ―ブイナクスク、モスクワ、ヴォルゴドンスクでの工作
国民の敵―無原則、無法状態のFSB
フリーランス特殊部隊―暗殺を請け負う組織犯罪グループ
契約殺人―公式には存在しないFSB配下の特殊チーム
誘拐―実行、交渉、後始末も自作自演
改革か、解体か―内部からの改革を求めた一通の手紙
政権を握ったFSB―「専制君主」プーチン大統領誕生
著者等紹介
リトヴィネンコ,アレクサンドル[リトヴィネンコ,アレクサンドル][Litvinenko,Alexander]
1962年ウォロネジ生まれ。’88年からソ連国家保安委員会(KGB)防諜局、’91年からロシア保安省(MB)、連邦防諜庁(FSK)、連邦保安庁(FSB)に在籍、反テロ活動と組織犯罪撲滅を専門とする。’97年、最も秘密の部門とされる犯罪組織分析局の上級作戦将校・第七部副部長。’98年11月、モスクワでの記者会見でFSBから受けた違法な暗殺指令などを暴露した。翌’99年から2000年にかけて逮捕、監獄収監、釈放を繰り返す。’01年5月、英国で政治亡命が認められ、’06年10月に英国市民権取得。’06年11月、ロンドンで殺害
フェリシチンスキー,ユーリー[フェリシチンスキー,ユーリー][Felshtinsky,Yuri]
1956年モスクワ生まれ。’74年レーニン記念モスクワ国立教育大学歴史学部に入学。’78年に米国に移住した。米国のブランデイス大学とラットガース大学で歴史を学び、ラットガース大学で博士号(歴史)を取得。’93年にロシア科学アカデミーの歴史研究所で外国人として初めて博士論文の公開審査にパスした。ロシア社会主義一〇月革命に関する歴史関係著書や論文多数
中澤孝之[ナカザワタカユキ]
1935年生まれ。東京外国語大学ロシア語科卒。時事総合研究所客員研究員。時事通信社に入社、経済部記者、モスクワ支局長、外信部長などを歴任。県立新潟女子短期大学教授、長岡大学教授を務めた。日本対外文化協会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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