内容説明
動物も昆虫もみんなセックスで悩んでいる。セックスと進化のスリリングな関係。
目次
第１部 歴戦の淫婦を落とせ！（戦場の概観；べらぼうな出費；知恵の実；決闘の心得；負けて勝つ）
第２部 邪悪さの進化（猟奇的な彼女の愛し方；痴情のもつれ；袖にされた恨みほど怖いものはない；媚薬のレシピ；死がふたりを分かつまで ほか）
第３部 男性は必要なのか―たいていはそうだが必ずしも…（王族の近親相姦；イヴの精巣；完全なる処女）
著者等紹介
ジャドソン，オリヴィア［ジャドソン，オリヴィア］［Ｊｕｄｓｏｎ，Ｏｌｉｖｉａ］
１９７０年ロンドン生まれ。サイエンスライター、ロンドン大学インペリアルカレッジ研究員。米国スタンフォード大学卒業後、英国オックスフォード大学大学院修了。専門は進化生物学。「エコノミスト」誌科学記者を経て現職。ロンドン在住
渡辺政隆［ワタナベマサタカ］
１９５５年生まれ。東京大学大学院修了。専門は進化生物学、科学史、科学コミュニケーション。サイエンスライター、文部科学省科学技術政策研究所上席研究官
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感想・レビュー
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わっぱっぱ
33
ああ楽しかった！タチアナ先生(架空)の“身の下”相談室。思わず吹き出す面白さなのだが80Pに及ぶ参考文献と注釈で支えられた解説は専門的で実に謹厳かつフェア。実例も膨満感を覚えるくらい豊富だ。こうしてみると性に関してノーマルなど存在しないことがよくわかる。そしてセックスがなければ息をのむほど美しい生物の造形美や色彩や歌声は無いということも。もちろん進化学的見地で生(性)の意味や喜びすべてを語れるとは思わないけれど。生物学に馴染みのある人にこそお薦めと思う。2017/10/26
tom
5
ほ乳類、昆虫、は虫類、その他諸々の生物の繁殖に関するうんちく本。多彩な繁殖方法に目が点になってしまう。あちらこちらに驚きの種が詰まっていて、けっこうな良書とは思うのだけど、これが延々と続くことに食傷。読了には辛い本でした。2013/12/01
甘納豆
4
ちょっとセクシーな女性セックスカウンセラーが、読者の性の悩み相談にアドバイスするという、若者向け雑誌によくありそうな形式なんですが、相談してくるのは昆虫オンリー（笑）。 最新の昆虫学を噛み砕いて、生物の性戦略の多様性に、誰でも笑って驚けるエンタメに仕上げた良書です。2010/11/09
_pikopon
4
動物の性（の多様さ）と行動生態に関する一般科学書。口調が砕けすぎているけど、扱っている内容は悪くない。
Marie
2
架空のセックスカウンセラー、ドクター・タチアナが動物たちのセックスに関する悩みに回答する形で、動物のさまざまな性の在り方・生殖方法を紹介しつつ、性淘汰についても説明している本。性や生殖の多様さにただただ驚くばかり。”事ジェンダーに関しては/母なる自然は頓着しない。/当たり前のことなど何もない。/絶対の規則なんてどこにもない！”2014/02/25
