内容説明
ハイジャックの主犯格であるジャラの声が機内に響いた。冷静な調子で乗客に語りかける青年の声に動揺は微塵も感じられない。だが、この瞬間に93便の運命は決まった。2001年9月11日。UA93便は高度35000フィートでハイジャックされた。その瞬間から墜落まで残された時間はわずか34分。初めて明かされる死を覚悟した40人の真実。
目次
ハイジャック・マニュアルが役に立たない
これが最後のアナウンスですか?
93便の最後の乗客
死の誓いをすませた四人の男
まさかテロだなんて…
パイロットは制圧された
ペンタゴン炎上す
嫌味ないハンサムな青年
この飛行機はハイジャックされた!
ハイジャック犯は三人?〔ほか〕
著者等紹介
ロングマン,ジェレ[ロングマン,ジェレ][Longman,Jere]
「ニューヨークタイムズ」紙の記者。93便の事件発生当初からペンシルベニア州シャンクスビルの墜落現場で取材活動を展開。処女作『The Girls of Summer:The U.S.Women’s Soccer Team and How it Changed the World(夏の娘たち―世界を変えた米女子サッカーチーム)』は高い評価を得た
原口まつ子[ハラグチマツコ]
1953年生まれ、明治学院大学文学部英文学科卒業。電子部品メーカー勤務を経て、実務翻訳および出版翻訳に携わる
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
らぴ
1
9・11テロでハイジャックされながらも、ピッツバーグ郊外に墜落したUA93便の乗客たちの遺族からのインタビューから書き起こしたノンフィクション。半ばフィクションではあるけれど、感動する。9月になると読み返したくなる。2008/09/12
タイガー99
0
わかっていない部分も多くあるけど、それでも取材と人間模様から織り上げた話し。感想を書くのが難しい。2017/01/31
sasha
0
「もうひとつの9.11」ってところか。ハイジャックされながらもホワイトハウスへ突っ込むことなくピッツバーグ郊外に墜落した航空機の乗員・乗客を追ってはいるのだが、機内や管制塔の動きの間にそれぞれのドラマが挟まれているので少々読み難い。もうちょっと違ったまとめ方があったんじゃないかな。2012/08/19
わゆ
0
その時何が起こったのか、その場に居合わせた人はどんな人だったのか、詳細につづられた一冊。全てを鵜呑みにはできない。けれど、その場にあった意思、残された人の悲しみを忘れずにいるために必要な本だと思う。2010/02/08