内容説明
米国発の世界同時不況が始まり、日本経済も失速するなか、国会では「ガソリン税」をめぐる与野党の虚しい攻防が繰り広げられた。これが史上最大の「借金国家」がいますべきことなのか?政治家・官僚には、国民生活に対する愛情がない。その証拠に、政府は消費税率の引き上げを盛んに喧伝している。また、格差是正の観点から、「増税はやむをえない」という声がある。しかし、これは国が生き延びるための延命策で、国民は騙されてはいけない。私は20年以上も前から、日本の「国家破産」を警告してきた。だから、“国家破産論”に関しては元祖ということになっている。今回、私が主張するのは、破産国家が増税すれば、国民生活はどん底に突き落とされ、本当に破産したときは、その被害は甚大だということだ。日本は、現在、すでに重税国家である。国債発行額を消費税に置き換えれば、その税率は15%を突破して20%に迫っている。アダム・スミスによれば国債は「税金手形」であり、かたちを変えた税金なのである。いまの日本に必要なのは、所得税、法人税等の減税tax cutであり、消費税は廃止すべきである。なぜそれが必要かは本書中で詳しく述べる。グローバル経済が進展するなか、日本はどうすべきなのか?私たち国民はいかに賢くあるべきか?本書を通して知ってほしい。
目次
序章 増税倒産とは?
第1章 重税国家ニッポン
第2章 税と納税意識
第3章 税の品格
第4章 年金もまた税金
第5章 国家財政の病理
第6章 デッド・エンド
第7章 増税してはならない!
著者等紹介
森木亮[モリキアキラ]
1935年、東京生まれ。1958年早稲田大学卒業後、三菱信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)に入行、調査部勤務時代に、故・高橋亀吉博士に師事。1978年同行を退職して、経済評論家として独立。一貫して日本の国家財政に警告を発するかたわら、財政史家として25年間にわたり白鴎大学客員教授を務める(財政学)。現在、「経済工学研究所」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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