Kobunsha paperbacks
レアメタル・パニック―「石油ショック」を超える日本の危機

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784334933982
  • NDC分類 501.43
  • Cコード C0036

内容説明

「産業の米」と呼ばれるレアメタル(希少金属)は、日本が産業立国として生きていくために必須の物質だ。なぜなら、レアメタルがなければ、パソコンもテレビも携帯電話もハイブリッドカーも作れないからだ。そのレアメタル市場が、現在、大混乱となっている。それは、日本がほぼ全面的に供給を依存している中国が、レアメタルの輸出を制限し、さらに買い占めに走っているからだ。おかげで全てのレアメタルが高騰している。レアメタルはいざというときのために国家備蓄されているが、それはわずかな量でしかない。繰り返すが、その備蓄がなくなれば、日本の産業は「開店休業」状態となる。では、日本はどうすればいいのか?本書は、生き馬の目を抜くレアメタルの世界で長年生きてきた著者が、その現状を赤裸々に書いたものである。

目次

第1章 世界のレアメタルを中国が食い尽くす
第2章 決して終わらない世界各国の争奪戦
第3章 世界経済はレアメタルによって作られる
第4章 なんでもありの商社で世界を駆けめぐる
第5章 独占に次ぐ独占、そして大損のレアメタル商史
第6章 資源貧国・日本の生きる道
第7章 探検商社の船出

著者等紹介

中村繁夫[ナカムラシゲオ]
1947年京都市生まれ。静岡大学農学部木材工業化学科卒、同大学修士課程修了。1971年に南米・北米など世界35カ国の放浪の旅を経て蝶理に入社。2004年MBOで希少金属専門商社AMJ(アドバンスト・マテリアル・ジャパン)を設立。中国、ロシア、中央アジアのレアメタル開発輸入をはじめとして、現在はアマゾン、キューバ、モンゴル、ベトナム、北極圏カナダの資源を開発中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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shigoro

2
昨年の尖閣問題でレアメタルの輸入がストップして大慌てになったけど、それ以前から危うさを提起しており、もっと早くから国を挙げてレアメテル獲得に動いていても良さそうに感じたわ。確かに80年代は資源が余っていたからこその技術大国だったが、資源が足らなくなってきたら、持っている技術が活かせなくなってしまう。素材を売るより加工した方が儲かるわけだから、だんだんそちらに各国シフトしてくるのは道理。 2011/09/24

めんたいキティ

1
ずっと積んでいたがようやく読了。 4年前の本だが、尖閣問題などで一般にも明るみに出たレアメタル資源の中国依存の危険性を的確に指摘しており、むしろ、このタイミングで読んだからこそ面白い内容だったと感じた。 中盤からは、著者のこれまでの経験や仕事の方法などが書かれており、レアメタルの知識を得たいという私の考えとは少し離れてしまったが、専門家として活躍した実績がある著者だからこそわかるのであろう話などがたくさんあり、そこそこ楽しく読むことができた。 今後、多数の新興国が成長してくる中で、日本が優位性を守り、発展2011/01/03

駒場

1
レポート用2009/12/31

meimei666

0
レアメタル、レアアースは、高機能合金を作るためのスパイスのようなもの。大航海時代には、「金と胡椒が同じ価値を持った」という話を思い出した。ガチでレアメタルを扱っている著者なので、違う視点から日本の産業史がみえる。また、電子部品に独占的なシェアを持つ企業が多い理由や、地政学的にウズベキスタンやサハ共和国が日本にとって重要な位置を占める理由も理解できる。ただし、情報が多少古いため、ある程度の割引は必要。基礎知識取得用かな?あと、個人的に、残渣で発生するトリウム処理について触れられていないのは残念。2012/02/21

taming_sfc

0
中村繁夫氏による2007年の著作。中央アジアのレアメタルなど、日頃のラボでの仕事に近い内容で、一気に読んだ。内容も興味深いが、光文社ペーパーバックスというこのシリーズのオリジナリティにも魅かれる。2010/07/11

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